僕の可愛い魔女様~媚薬の実験台~

・作

アマネは魔女様が大好き。魔女様を自分のモノにするために、「心も体も傾けられる薬」を作って魔女様に飲ませてみたら…。可愛い年下クンにたっぷりと愛される、魔女様の身も心も蕩ける一夜を年下クン目線でどうぞ。

魔女様は、とっても可愛くていつも甘い匂いがする。
柔らかくて、温かくて、色んなことを教えてくれる。

魔女様が何歳か?なんて分からないけど。
きっと20歳の僕よりも随分と長く生きてると思う。
でも、年齢なんて気にならない位魔女様は可愛くてそして綺麗だ。

だから僕は毎晩、魔女様にたっぷりとお礼をするんだ。

魔女様が僕なしではいられない体になるように。
魔女様が僕以外の腕に抱かれる暇がないように。

*****

「どうしたの、アマネ」

魔女様の声は透き通っていて良く響く。
宝石のように輝く瞳が僕を見つめる。

「魔女様、僕ね、お薬を作ってみたんです」
「あら素敵ね。どんな薬なの?」

魔女様は興味深そうに、僕の差し出したマグカップを見た。

「惚れ薬です」
「惚れ薬なら、いつも作ってるじゃない」

小首をかしげると、魔女様の炎のように赤い髪が揺れた。

「もうちょっと、即効性のあるのが欲しいなって」
「即効性?」
「そうなんです。即効性というか即物性というか…」
「あら、媚薬?」

魔女様は聡い。
僕が全ていう前に、いつだって僕の考えを見抜くんだ。

「ん~媚薬は心が伴わないですよね。あくまで軸は惚れ薬なんです」
「心も体も傾けられるってこと?」

そう。
だって僕は、魔女様の全部が欲しいんだ。
心も、体も。
僕のモノにしたい。

例えひと時でも。
薬の力でも。

「…そうなると良いなぁって」
「研究熱心なのね、アマネは」

そう言うと魔女様は僕の頭を撫でてくれた。
綺麗な指先が、愛おしそうに何度も髪に触れる。

「魔女様、一緒に飲みませんか?」
「あら、アマネも飲んじゃったら効果を観察できないじゃない」

ゴクリと唾を飲み込む。
効果には自信がある。
理論は完璧なはずだ。

でも、もし、万が一。
万が一失敗したら…。

「僕、自信はあるんです。あるんですけど」
「大丈夫よ、アマネ。あなた、失敗したことないじゃない。ね?」

ふんわりと笑う魔女様の顔に、胸が苦しくなる。

「ほら、貸して」

おずおずとマグカップを差し出す。

「魔女様、あの、やっぱり僕も…」

僕の言葉なんか聞こえないように。
魔女様はゴクゴクと薬を飲み干してしまった。

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