今夜、僕に時間をください~満月の下で~ (Page 5)
「ぁあ…わかる?ここに…入ってるの…」
下腹部の奥に自分のペニスがうごめいているのを、豊は少しだけ手のひらで感じた。
「…無理です!!!」
豊は華を押し倒すと、華の両肩に腕を回して、腰を動かし奥を責め立てた。
「ぁあっ…アあぁあアああぁっ」
華は両脚を豊の脚に絡ませると、豊は腰を大きく引きズンと奥まで挿れた。
「ぁあぁあァあああァ」
「うっ、はぁあぁ」
豊の手は華の胸に伸びていき、さっきよりも激しく揉みながら、華の乳首を指の腹を使って不規則に動かした。
「あぁッ…アあぁ…あっあアあああ」
「華…敏感…」
音を立ててキスをして舌を絡め吸うと、豊は唇を離し、ふたりの唾液が華のあご先に落ちた。
豊は激しく揉んでいる胸に顔をうずめ、口の中の唾液で乳首を泳がせ、舌先を小刻みに動かした。
華は、身体を仰け反らすと、豊は乳首から唇を離さず腰を動かし、秘部からペニスをすべて出して握り締めた。
「いや…豊…」
「…まだ…イキたくないから…」
紅い顔で、肩で息をする豊の頬に、華は震える手を伸ばして、唇を重ねた。
「…私も…豊と同じ…」
「華…イキそう?」
「うん…」
豊は握り締めていたペニスを再び秘部の中に挿れると、華の両肩に腕を回して、奥先を突き上げるように腰を動かした。
「ぁあああ…あぁァああ…ゆ、豊ぁ」
「もっと…僕の名前…呼んで…華…」
華もしがみつくように豊の両肩に腕を回すと、何度も何度も豊の名前を呼びながら、同じリズムで限界に近付こうとした。
「豊ぁ…あぁアッ…あぁ…豊、イ、イきそう…」
「あぁッ…華…イク…イク…」
水音と喘ぎ声が混ざり合い、ひとつになって、ふたりの身体は溶けそうなほど激しく腰を動かした。
「ぁあっ、豊、イク…イッちゃう!ぁあぁァああぁあ」
「は、華…あぁ…華…イ、イク…ぅっぅうう」
奥先のゴムの中で豊は精液を放ち、メガネを掛けたまま震えている華を抱き締めた。
「…華。これから…よろしくお願いします」
ふたりは、まじまじとお互いの顔を見つめ合うと、微笑みながら何度もキスをした。
*****
2人は、大きなCDショップの中を歩いていた。
1つの大きな棚に『hana 1st アルバム発売中!!!!!』という大きなPOPと、ポスター、ずらっと並んだ華のCDがふたりの目に入った。
1枚CDを手に取り、豊の顔を見た。
「やっぱり、この写真好き」
「撮った人の腕がよかったんじゃない?」
満月の夜、駅を降りた華が、海の匂いが身体中を満たしていたときに撮った豊の写真だった。
「買ってくるから、華サインちょうだい」
「私も買う。豊のサインちょうだい。写真の個展も近いから、私がサイン1番」
ふたりは棚からCDを取ると手を繋いで、レジへ向かった。
Fin.
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