青い青春と恋のpink

・作

仲良しのミオとエレナ。二人の間には、誰にも打ち明けていない秘密があった。ナイショでコッソリと毎週末にホテルに泊まる。可愛くて珍しいアメニティ、甘い時間を過ごして楽しむ。女の子同士のイチャイチャ甘々ラブラブストーリー。

ミオが笑顔で走り寄ってくる。
長く美しい髪を振り乱して。

「ミオ、髪ぐらい縛りなよ」

「いいのいいの」

上がっている息を整えながら、ミオは目を輝かせる。

「だって早く会いたかったんだもん。ねぇ、エレナ?早く秘密の場所に行こう」

週末、ミオと私は会社が終わると、誰にも内緒でホテルへと向かった。

*****

よく利用していたホテルでは、桜の香りのアロマが焚いてあった。
ホテルの部屋には珍しくて可愛らしいアメニティが週替りで置いてあり、私達の心をくすぐった。

「あーコレなんだろう、コレ、お茶?新しいのが入ってる」

ミオはニコニコしながらティーバッグを取り出した。

「飲んでみよっか」

お湯を沸かしてミオと二人でお茶を入れる。

「あ、バタフライピーティーだ」

「へぇ、小洒落てるね」
部屋にはバタフライピーティーが用意されいたのだ。

「バタフライピーティーの色って綺麗なんだね」

「そうだね。青のお茶って珍しいよね。どうして青なんだろ、不思議な色。」

透明のカップを光に当ててゆらゆらと青い色を不思議そうにミオは眺めていた。

「ねぇ、ミオ。レモンもあるよ」

「レモンティーにしたら美味しいってこと?」

「ああ、バタフライピーティーってね‥」

まだ温かいカップへレモンを絞り入れる。
青いお茶の上にレモンを垂らすとぼんやりと紫に近いピンクへと色が変化していく。

色の変化に驚いたミオが、子供のようにキラキラとした瞳でカップを見つめている。

思わず、目線がカチッとあった。

「すごい、可愛い」

ミオは私にちゅっと口付ける。

*****

二人で湯船に浸かりながら、たわいのない会話をする。
いつものように私達二人は面白おかしく、今週あった近況を報告し合う。

私の膝の間に挟まっていたミオが私の指に自分の指を絡める。

「エレナちゃんの指って、本当に綺麗だよね」

私の指をなぞるミオの指は、私の爪をツツツとなぞる。
爪に付いているストーンを見て「キラキラ、キレイだね」とつぶやいた。

「私、エレナちゃんといると夢を見てるみたいで幸せなの。自分が子どもにも、お姫様にもなれた気分になるよ」

ちゅっと音を立てて私の指にキスをするミオ。
私もミオの後頭部に軽くキスをする。

そして、私たちは湯船の中で対面になり、熱い口づけを交わす。

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