薬指のリング。貴方にとって私は… (Page 2)
「えっ、じゃあ私不倫じゃなかったの?!」
「俺は関係を持ったときから付き合ってると思っていたが…スマン!指輪のことはすっかり忘れてた」
アキラの所属する部署はマキ以外は社員。
アキラの離婚は周知の事実でリングは女性避けのためと知っていた。
「じゃ、なんで…ゃんっ」
止まっていた胸の愛撫が再開するが先程とは変わり、ソフトタッチで慈しむ動きになる。
「ん、何?」
「い、つも…ここに来た次の…日…ぁぁんっ…急ぐように…帰…ゃ、も、まないで…」
「いつも自制をきかせてるつもりだけどマキが次の日辛そうにしてるからゆっくり休ませようと思って」
「ヘっ、辛そうって…んっ…所詮私は不倫相手…な、んだっ‥って…」
「はあーー!それこそ誤解だろ!!」
お互いに思い違いをしてた。
「俺がマキをどんだけ好きかってわからせてやる!」
クチュ…。
不埒(ふらち)な手は昨晩もアキラを受け入れた蜜口を捉える。
「胸だけで準備万端、解さず挿れるぞ」
グチュンとひと突き。
「あああーーー……」
そこから、いつもアキラが自制していたことを、身体で思い知るのだが…。
マキがそれを知るのは次の日になってからだった。
だが今は、誤解はあったがお互い思い合っていたという、嬉しさを噛みしめるマキだった。
Fin.
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