無条件幸福 (Page 6)
「…ぁぁーん、あっ…はぁ…」
私の両手を恭介さんが優しく押さえながら、掌に掌を重ねる。私の指に、恭介さんの指ががっしりと組まれる。
「あぁあ、はっ、ハッ…あぅう…」
獣じみた声を上げながら柚香は。私の脚の間に自分の陰部を押し当てている。ぐちょっ…ぐちょッ…。柚香からか私からか判別のつかない愛液の音が届く。
「なんて顔してるの…?」
恭介さんが私の唇をまた激しく奪う。
「はっ…はぁ…どんな?どんな顔…」
だらしない顔だろうか、恐る恐る私は尋ねる。くすり、と恭介さんは笑う。
「淫乱。葵…好き…」
「ごめ…ごめんなさぁい…」
「なんで謝る?好きって言ってる…じゃん…葵…」
「だって…恥ずかし…いぃ…いいのぉ…」
恭介さんの動きも柚香の動きも、優しい笑みに包まれて止まってしまう。優しく、それでいて淫らな時間。閉じ込められてしまいたいような。
「私だって恥ずかしいよ?」
私を見下ろしながら、柚香の陰部が私の目前に。そして、私の陰部には恭介さんの舌が。…ちろ、ちろ、ちゅぶっ…。恭介さんを真似て、私は柚香の甘い襞に舌を伸ばす。
「…ぁあ…ぁああーん…」
私の声。
「はぁ…いぃ…ぁあーん…」
柚香の声が重なる。私の脚の間は、貫かれるのを待っている。私の舌は?貫けるのだろうか。深く甘く挿し入れる。恭介さんの舌も、指も容赦なく私を責める。じゅぼっ…じゅ…。
「あっ、あーん、やぁぁ、くる…きちゃうの…あッ、ン…おかしく…なっちゃうぅ…」
「もう…なっちゃってる…でしょ…」
笑うゆとりを少しだけ失った恭介さんが、私の陰部から舌を離し、指二本を遊ばせながら私の乳房を舐め、乳首を口内に含む。私の舌に責められ続けた柚香の身体から力が脱け、柚香は私の隣に倒れ込む。
「ゆず、か…大丈夫?」
柚香はぎゅっと私を抱きしめながら、大丈夫じゃない、と笑い。私の耳元で囁く。
「不甲斐ない。イッちゃった…」
「えっ…嘘…」
「ばーか、ホントだよッ…」
泣きながら照れて笑う柚香が、愛しくて可愛くてたまらないのに。私は天井を知らない淫らさを隠し持っていたのだろう。恭介さんのベルトの音に新たな予感。全身を熱の矢が貫く。私の目を見て柚香は満足そうに微笑み、身を起こす。
「…いっちゃうの?」
着衣を軽く整え、寝室を出て、リビングに向かおうとする柚香に私は声をかける。そして、柚香の手をぎゅっと握る。
「…ここに…いて…」
そして、恭介さんの幹にゆっくりと触れる。
「…ここに…きて…」
「はっ…はぁ…ぁあ…」
昼間の紳士的な爽やかな笑みからは想像もつかない、獰猛なドーベルマンさながらの吐息を洩らしながら恭介さんは。猛る己の幹を器用にゴムで覆う。
とてもえっちでよかったです
まつばやし さん 2021年3月10日