私の年下彼氏は救世主

・作

疲れた社会人の吉村沙奈絵には、年下の彼氏、片瀬翔也がいた。翔也とは会社の飲み会の三次会で行ったバーで出会い、そこから何故か付き合いが続いている。疲れた沙奈絵は、翔也と過ごす夜が唯一の癒やしの時間だった。今日も沙奈絵は翔也に呼ばれ、救済の時間をベッドの上で得る。

社会人というものは疲れる。

どれだけ働こうが報われることはないように思える。

決して高いと言えない給料も、税金だの家賃だのなんだのかんだのですぐに消えていく。

そんな疲れた社会人こと私、吉村沙奈絵は酒も飲めない。

特にハマっていることもない、面白味のない女ではあるが、年下の彼氏がいた。

名を片瀬翔也と言う。

気も利くし優しいし、まるっきり疲れて見た目にも気を遣えていない私を可愛いと言って愛してくれる。

でも、あんまりいい出会い方だったとは思えない。

だって初めて会ったのが、会社の飲み会の三次会で行ったバーだったはずだから。

そこでひどく酔っぱらっていた私は、翔也くんにいわゆるお持ち帰りをされたのだ。

なんでそこから付き合いに発展したのかは、あんまりよく覚えていない。

まあ、そんなのどうでもいい。

今がよければ私はなんでもいい。

過労でいつ死ぬかもわからない、こんな生活の中で翔也くんと過ごす時間が唯一の楽しみだった。

そして、翔也くんとの夜が、唯一の癒やしだった。

「沙奈絵さん、エッチしよ」

翔也くんの夜のお誘いは直球だ。

雰囲気なんて作らずに、やりたいことを言う。

今日はこの体位がしたいだの、フェラをしてほしいだの、そんな感じだ。

仕事で疲れてはいるが、翔也くんとのセックスは気持ちがよくてストレス発散になっているので、求められればどうしても応えてしまう。

「今日はどうしたいの?」

「沙奈絵さんの可愛い乳首をいじりたいなあ」

「……うーん」

「やだ?」

「嫌ではないんだけど、その……翔也くん、触り方が上手いから、またこの間のクンニ責めの時みたいにイカされまくるのはなあ、と」

そう、翔也くんはめちゃくちゃエッチが上手い。

そして私と翔也くんは身体の相性がすごくよかった。

抱かれた次の日は喉がカスカスになり、声を出すのも辛くなるほど絶頂させられて、正直困る日もある。

「え、でも明日先週出過ぎた分の調整で休みでしょ?いくらでもイッてもいいじゃん」

「やだよお……」

「まあ、いいからいいから」

なあなあで私の返事を流し、翔也くんは早速私の正面に陣取り、パジャマの前を開け始めた。

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