あなたは私のはじめての人 (Page 2)

囁き合う距離で、私たちは見つめ合い、どちらともなく惹かれ合うように唇を重ねた。

拗れていても、調子がよくても、今あなたが私の腕の中にいてくれるなら、それでいいよ。

角度を変え、ちゅっちゅっと唇を合わせる。

少し息の上がった状態で、優の瞳の中に自分がいることを確認する。安心して私は彼の舌を受け入れた。

招かれて舌が絡み合う。ちゅっくちゅとかき回す水音が鼓膜で響く。それに乱れた呼気も不規則に混じり、思考をとろけさせていく。

優がごろんと隣に寝転ぶ。私も横向きに寝転がり、優と向き合う。

「触ってもいい?」

私はこくりと頷いた。

おそるおそる、手が伸びてくる。ブラ越しに、手は胸の感触を探る。服の上から撫でるそれでも十分にくすぐったい。

もう一度、優が私の唇を掬う。

「……直に、いい?触って」

そう聞くも、手は既にブラウスの中に入りたそうに裾を持ち上げている。

「……ん」

肯定を示してやると、すぐさま手は服の中に滑り込んできた。

少しささくれだった指がお腹を這うのがくすぐったい。

「…優、もっとキスして……」

ねだると、優は身体を寄せて深くキスをしてくれた。口蓋を撫でられると、ぞわぞわと腰あたりがさざめき立つ。

湿ったため息が喉の奥から漏れる。

「……ぁ…はぁ……ッん」

「梓……、すごく柔らかくて気持ちいい…」

優は夢中で胸を揉みしだいていた。わざとなのか無意識なのかわからないが、優の手は、敏感なところをことごとくスルーして触らない。

「…んんぅ……」

焦ったさに身悶えるような吐息を吐く。

勢いよく優が乗っかってきた。私は仰向けに転がされる。優が私を覗き込む。

右手は乳房を掴んだまま、左手がすぅーっとお腹を滑る。おへそを過ぎて、ジーンズに指がかかる。優の荒い息遣いが聞こえる。

「いい?」

これから起こることに、一足先に期待した秘部が反応する。

「……いいよ」

返事を聞くと、指は丁寧にジーンズのファスナーを下ろし、滑るように手を侵入させた。

下着の上から指が割れ目をなぞる。

「………ぁ……ッ」

往復して帰ってきた指がクリトリスを掠る。そのとき反射的にささやく声で吐息を含んだ悲鳴が口をつく。

指は構わずまた奥まで進んでしまう。

指が帰ってきたとき、身体は過剰に喜んだ。ねだるように腰を反り返して、もっと触ってと媚を売る。

「ここ?」

確認と同時に、指がくりくりと敏感なところをくすぐった。

「っあ……ぁあ……ん」

正解を見つけたように、彼はそこを執拗に責める。

自分からも、秘所を擦り付けるよう腰を突き出して動かしてしまう。

やがて電流の走ったように身体を震わせると、私はぐったりとベッドに身体を沈ませた。

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