雨宿り、しませんか? (Page 2)
「君の名前は?」
「沙希、です」
「沙希ちゃんかあ、かわいい名前だね」
彼は私の頭をくしゃりとなでて、私の名前を呼ぶ。
「沙希ちゃん」
そのまま胸に指先を滑らせ、包み込むように胸を揉み始める。そのやわい刺激に、またくぐもった喘ぎがこぼれてしまう。そんな私に、彼はクスッと笑って囁いた。
「気持ちよかったらね、俺の名前呼べばいいんだよ」
わかった?彼は妖しげに笑ってまたキスをした。
「触っても、いい?」
彼の手がアソコに伸びる。私が無言でうなずくと、彼はゆっくりとした仕草で下の茂みに指を差し入れた。親指でクリトリスをいじめ、人差し指を徐々に中へ入れてくる。ぐちゅぐちゅ、と恥ずかしい音がバスルームに反響する。
「ふふ、沙希ちゃんすごいね。こんなに濡れてる」
「いわない、でぇ……ッ!ああっ!」
くちゅ、と親指で押しつぶされるみたいにクリをいじられ、思わず身体がびくびくと震える。その間にも人差し指、中指とどんどん指が中に入り込んできて、その圧迫感さえ快楽に繋がっていく。足に力の入らなくなった私はバスタブのふちに座らされ、そのまま手で責められる。彼の指の動きが一層早くなり、外も中も同時に責められてどうにかなりそうだった。
「あっ、アッ、だめ……も、やだぁ……ッ!」
「いやなの?こんなに気持ちよさそうなのに」
「ダメ、だめぇッ、イっちゃう、からぁ……!」
「ならいいでしょ?気持ちよくなろうよ」
彼の指先がクリに集中する。気持ちいいところばかり責められ、身体の奥の方がじんじんと熱くなっていく。腰ががくがくと震えだす。もっと、もっと気持ちよくなりたい……!私はもう、それしか考えることができなかった。
「んんっ、や、ぁあッ!も、イく……!」
声を堪えるのも忘れ、私は果てた。ぼんやりとした視界の向こう、悠太が満足げに微笑んでいるのが見える。私もつられて笑って、ちゅっと触れるだけのキスをした。
「ベッド、行こうか?」
彼がバスタオルで私を包み込みながら言う。私はぼうっとしたまま、うながされるままにベッドに寝転がった。
「入れていい?」
コンドームを付けた悠太が囁いてくる。私は息を飲みながらこくりとうなずいた。もう、覚悟はできている。
彼が腰を進めていくと、指で慣らされていてもやっぱり圧迫感がすごくて呼吸を忘れそうになる。
「は、あ……んん、ぅ……」
「沙希ちゃん、ちゃんと息して?」
「はあ、はぁ……」
「そう、上手」
大きい手で頭をなでられると、もう何もかもどうでもよくなってしまって。悠太も興奮しているのか、徐々に呼吸が浅くなっていくのが伝わってくる。
「全部、入ったよ」
「あ、ほんと……?」
「じゃあ、動くね?」
彼はそう言って、腰を前後に動かし始めた。だんだんと激しくなっていく動きに揺さぶられながら、私は口からあふれる喘ぎ声を堪えられなかった。彼が動く度、あっあっと壊れたみたいに声が出てしまう。
「アッあっ、悠太、ゆうたぁ……ッ!」
「ん……沙希ちゃんッ……」
目を開けると、悠太もつらそうな顔をしている。もう限界が近いのだろう。息を荒くして私の手をぎゅっと強く握る彼。少し汗ばんだそれに、必死なのは私だけじゃないんだとほっとする。悠太、私も同じだよ。気持ちよくて、苦しくて、あったかいよ。
「く、……は、あ……沙希ちゃん、沙希ちゃんッ……」
「あっアッ、も、イっちゃうッ、イく~~~~~~ッ!」
膜越しに熱いものが放たれたのを感じながら、私は絶頂の余韻に身体をひくつかせていた。
彼に抱きしめられながら、事後の余韻に浸る。そして雨の日も悪くないなあ、なんてぼんやりと思っていた。
Fin.
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