吐息が響く準備室、抗えない指先 (Page 5)
彼の熱が、奥まで届いたとき、
私は全身で“自分が変わってしまった”ことを知った。
身体の奥が、波のように揺れていた。
ゆっくりと、けれど確実に、何かがほどけていく。
愛撫でも、優しさでもない。
もっと原始的な衝動に、私は逆らえなかった。
「真白……きつくて……すごい……」
彼の声が、喉の奥で濡れていた。
私の中を埋めて動くたびに、快楽が奥からせり上がってくる。
熱く、濡れて、溶けて、でもまだ、足りない。
「先生……もっと、動いて……っ」
彼の手が私の腰を引き寄せ、奥まで打ち込まれたとき、
世界の輪郭がぐにゃりと歪んだ。
「……あっ、先生、だめっ……! イく……イっちゃう……っ!」
絶頂は、静かに、でも確実に訪れた。
心臓と同じリズムで、身体が跳ねる。
先生の名前を呼びたくて、でも喉が震えて、うまく声にならなかった。
「真白……俺も、もう……」
彼の声が近づいてくると、私は脚を彼の腰に絡めた。
もう、なにも離したくなかった。
最後のひと押しと同時に、ふたりは重なるように果てた。
呼吸も、鼓動も、いまはひとつだった。
──しばらくして。
準備室の中に、静けさが戻る。
裸のまま、私は彼の胸に頬を寄せていた。
雨の音だけが、遠くからゆっくりと響いていた。
「……後悔してる?」
私はぽつりと聞いた。
すると、先生はほんの少し間を置いて、首を横に振った。
「後悔してない。……でも、きっと俺たちはもう戻れない」
「うん。私も、もう戻るつもりないから」
彼の胸に顔を埋めたまま、そう答える。
柔らかな体温と、罪悪感と、そして確かな満足。
矛盾するものたちが、私の中で静かに共存していた。
服を整えて、ふたりで準備室を出ると、
雨はまだ降っていた。
傘を広げると、先生がふと私に聞いた。
「……これからどうする?」
私は、彼の横顔を見ながら、そっと笑った。
「先生の隣にいられるなら、どこでもいいです」
少しだけ沈黙があって、
そのあと、彼はゆっくりと傘の中に入ってきた。
肩がふれた。
そこには、もう“教える側”も“教わる側”もなかった。
ただ、雨と、ふたりの秘密だけが――
ゆっくりと歩きはじめた。
Fin.
これは
教師は生徒は子供と同じ立場で教育しなければいけません
男性は子供に手を出しますか?
獣と同じですよ
やってはいけない行為です
有里 さん 2025年6月16日