自慰を執事に見つかり愛し合う (Page 3)

「それにこれは恥ずかしいことではありません。年頃の者が興味を持つのは普通のこと。自分を卑下する要因にはなりません。しかし…」

「し、しかし…?」

先ほどまで真っ直ぐ和子を見つめていた視線が気まずそうにディルドに向く。

今更ながらに恥ずかしくなった和子は胸の前でぎゅっと拳を握った。

「…つかぬことをお伺いしますが、これを使用するのは初めてでしょうか」

「え?…ええ、入れることはできていないのだけど」

「ひとつ、助言をさせていただくならば、これは大きすぎる」

「…はえ?」

突飛なことに間抜けな声を出す。

大きすぎるとはなんなのか。

確かにどれがいいかわからず、とりあえず大きければ快楽も倍増するだろうとそのサイトで一番大きなものを頼んではいた。

だがしかし、大きすぎて何が悪いのか。

和子は輪島の言いたいことがわからず、首を傾げた。

「世界を探せばこれほど大きなものを持っている男性はいますが、一般男性のものと比べると何倍も大きいです。それにお嬢様は未だ未経験だというならば尚のことこの大きさは入らないでしょう。無理に入れれば怪我にも繋がります」

「そ、そうなんだ…」

「お嬢様。お一人でこのようなことをするのは問題ありません。ですが、どうか知識は正しくお持ちください」

輪島らしい真面目な回答に呆気に取られる。

ただ大きいだけではいけないのはわかった。

輪島の心配も理解した。

ただ、だ。

「正しくって…誰が教えてくれるの?」

ディルドも大きさも、ネットの情報や創作物から得た知識だ。

それがあくまで一例に過ぎないというのなら、何を見ればいいというのか。

そのような質問されるとは思っていなかったのだろう、輪島は狼狽えながらも口を開いた。

「それは…ご友人や、教材など…」

彼らしくない動揺をじっと見つめる。

和子は意を決して言葉を紡いだ。

「…輪島は、教えてくれないの?」

「わ、私は…」

和子は静かに輪島へ近づき、そっと頬に手を添えた。

「ね、ねえ…輪島のなら、わたくしのにも…入るかしら…?」

「っ!それは…!」

弾かれたように立ち上がる輪島にやり過ぎたと思いつつ、けれどここまで言ったのならと追い討ちをかける。

「む、無理にとは言わないわ。けれど…わたくし…輪島になら、初めてをあげても…その…いいと思っているわ」

輪島とは長い付き合いではない。

だからこそ家族のように思えず、一人の男性として見ていたのは事実だった。

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