彼氏の父親に秘密で犯される (Page 2)

と、そのとき。

リビングに繋がる扉が開いた。

「おーい!彩人お前財布ここに置いてあ…」

顔を覗かせたのは四、五十代くらいの男だった。

身長は由那の一回りも二回りも大きく、リビングの扉さえも潜る仕草を見せている。

ガタイがよく筋肉質で、清潔感も相まって若々しい印象だ。

男と目が合い固まっていると、同じく固まっていた男が状況が飲み込めないとでもいうように苦笑いを溢した。

「…取り敢えず、お茶でも飲む?」

*****

「いやー、彩人が女の子連れて来るなんてねぇ。もうそんな年頃かぁ」

男、もとい彩人の父親は麦茶をコップに注ぎながら言った。

玄関で顔合わせをした二人は彩人の父親に言われるがままリビングへ行くと、お互いの素性を明かした。

由那は現在椅子に座りながらオープンカウンターの奥にいる彩人の父親に目を向けている。

「す、すみません挨拶もせず…」

「いいっていいって。彩人も恥ずかしかったんだろうし」

彩人の父親は微笑みながらコップを持って由那に手渡す。

由那は会釈をして受け取るとゆっくり口をつけた。

氷の入った麦茶が喉を通り体を冷やす。

しかし、それでも体は高揚したままで、由那は少し困ったような顔をした。

「もしかして、邪魔しちゃった?」

「そっ!?そんなことはっ!なくて!」

顔を真っ赤にして首を横に振るも声は裏返っており我ながらバレバレだと思う。

察されていること自体仕方がないといえば仕方はないが、それでも恥ずかしいものは恥ずかしい。

由那は顔を隠すように俯き、気まずそうに髪をいじった。

二人の間に妙な沈黙が流れる。

居た堪れなくなり、由那は部屋に戻ろうと口を開くよりも前に。

彩人の父親の手が、ゆったりと由那の髪を撫でた。

「途中でやめちゃって、物足りない?」

「へ…?い、いえ…そういうわけでは…」

彩人の父親の声は妙に落ち着いている。

朗らかな雰囲気ではなく、少しだけ色っぽい。

由那が固まっていると彩人の父親はゆったりと口を開いた。

「よければ、俺が発散してあげようか?」

唐突な言葉に理解ができなかった。

頭の中で言葉が反芻し、ようやく意味を理解してもなにがなんだかわからない。

驚きで固まっていると、頭を撫でていた手がゆっくりと頬に滑り、首筋を指先がなぞった。

「や、やめてくださ…!」

慌てて立ち上がるも机に追い込まれるように立ち塞がれる。

手は未だ首筋をいじっており、由那の体は素直に反応した。

「邪魔しちゃった謝罪だよ。大丈夫、浮気とかじゃないから」

「そういうんじゃなくて…ちょっ!?」

首筋を撫でていた指先が離れたかと思うと、強めに由那の胸を鷲掴む。

痛いくらいに掴まれ、振り解こうと身を捩れば逃がさないとばかりに抱きしめられた。

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