復讐には復讐で ―慰謝料の代わりに不倫相手の妻にお仕置きされて…― (Page 3)
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「霧子さん、よく来てくれたわね。上がって」
定時で退社して、石原さんの家に行った。
莉乃さんは、前に会ったときよりも、雰囲気も柔らかく落ち着いていて、会社の先輩の家にでも遊びに行ったような気分になる。
「食事は?」
「あ…大丈夫です」
何も食べてなかったけど、食欲なんてない。
「あまり緊張しないで、楽にしてね」
不倫相手の妻を目の前にして、緊張するなと言われても、無理に決まってる。
「ここで起こったことは、尚哉には秘密にしてね。慰謝料請求を取り下げただけでも感謝してもらわないと」
尚哉というのが石原さんの名前だ。
言いたいことはいくらでもあったけど、莉乃さんに言わせれば、愛情ではなく権利の問題であるようなので、反論せずに押し黙る。
「ここじゃなんだから、部屋に移動しましょう」
シングルベッドと本棚だけが置かれた部屋に移動する。
「服を脱いで」
「…はい」
スーツとニットを脱ぎ、少し迷ってからパンストを脱ぎ、黒の飾り気のない下着だけになる。
「可愛いわね、霧子さん。もっとちゃんとした彼氏とつき合えばいいのに、なんで尚哉みたいななんの取り柄もないおじさんとつき合ってるの?」
「ごめんなさい」
「ちゃんと理由を言って」
「…わかんないです。でも、取り柄がないなんてことはないです」
「セックスは上手いでしょ。私が全部教えたから」
何かにつけ、優位に立っていることを誇示したがる人だ。
「下着も脱いで、ベッドに仰向けになって」
慰謝料を払う代わりに一晩莉乃さんにお仕置きを受けるだけで許してもらえるのだ。
怖いけど、多少のことは我慢しなければ。
アイマスクをつけられ、両手首と両足首をベッドの四隅に拘束される。
「ひゃっ…やあっ…」
冷たくぬるりとしたものが乳首に当てられ、ぷるぷると振動を始める。
鋭い快感に、思わずベッドから腰を浮かせてしまう。
「霧子さんは敏感なのね。長い夜になるから、リラックスしてね。無駄に腰をヒクつかせてると、持たないわよ」
莉乃さんが優しい声で言う。
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