女神は今日も、深夜のコンビニへやって来る。 (Page 2)
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「…本当に呼んでくれたのね」
「え、あ、はい…」
狭いワンルームの僕の家に、女神の存在は違和感しかなかった。女神の周りだけキラキラと光り輝いて見えた。
風俗なんて初めてだったけど、電話番のスタッフさんがとても丁寧に教えてくれて、どうにか女神を呼ぶことができた。僕はこれから60分間、支払った料金分、憧れの女神を好きにできる…。
「あの、それじゃあ、服を脱いでベッドに寝転んでもらっていいですか?」
女神は纏っていた服を脱ぎ、生まれたままの姿になった。そしてベッドに腰掛けて、
「…で、次はどうしたらいいの?」
「えと、その…僕が言う通りの体勢になってください」
「…それで?」
「す、スケッチ、を…させてください」
僕はスケッチブックと鉛筆を取り出して、年季の入った椅子に座った。女神に色んなポーズをとってもらってはスケッチブックに描き殴った。15分の間、僕がポーズの変更をお願いする声以外はずっと鉛筆が紙の上でシャッシャカと動く音しかしなかった。次のページをめくろうとスケッチブックを開いた時、女神は言葉を発した。
「ねぇ」
「ふぁっ!?はっ、はひぃい?!」
不意を突かれ、裏返った声で返事をした。顔を上げると、ベッドの上にいたはずの女神は目の前に立っていた。なだらかな曲線を描いた裸体がすぐ側にあった。陶器のような肌とたわわな胸が、僕の視線を釘付けにする。
「描くだけで、いいの?」
「えっ?!あっ、そ、その」
「高いお金払って、何もしないの?」
「で、でも…」
「もったいないよ」
女神はしゃがむと、僕のズボンのファスナーを下ろした。固くなった僕にそっと触れて、
「…舐めていい?」
「いやっ、それは…」
「でも、こんなに辛そう」
下から上へと優しい手つきで撫でられると、腰のあたりがゾクゾクして変な声が出た。
「シャワーも、あ、浴びてないし…」
「即尺なら平気だよ」
僕の断りなく下着もろともズボンを脱がされた。僕は抵抗という抵抗をしなかった。むしろ脱がせやすいように腰を浮かしたりしたのは、それなりに期待してしまっているからだ。そんな自分が情けなかった。
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