彼氏と同じ顔した双子の弟に寝取られます

・作

幼馴染でもある双子の兄である健と付き合いだした桃花。いたって順調な付き合いだと思っていたのにある日健が急に『弟の隆と寝てくれ!』と言い出して。同じ顔に寝取られるのが最高に興奮すると言われ、なし崩しに隆とすることに。彼氏と同じ顔と同じ声の別の男の愛撫に嫌々だった桃花も感じてきて…

家族ぐるみで付き合いのある隣の家には同じ年の双子がいて、その二人と私はいつでも一緒。遊ぶのもおやつを食べるのもお昼寝するのも一緒。それこそ小さい頃は泥だらけになるまで遊んでは三人一緒にお風呂に入ったこともある。

「本当に仲良しね」

と親や近所の人はほほえましく見ていた。その時は親も近所の人もまさか二十歳超えても一緒で、しかも双子の兄である健と付き合うなんて誰も思ってなかっただろう。

一卵性の双子である健と隆はよく似ているというか同じ顔で同じ声。うちの親はほとんど見分けがつかず、実の親でさえ時々間違えるらしい。小さい頃から一緒だからか、いまだにきちんと見分けらるのは私だけだ。

確かにほとんど分身みたいに同じだけど、私はずっと健が好きだった。なんで隆じゃないのかはわからないし、なんで好きなのかもわからない。それでも確かに好きだ。

大学は別々だけど、そこそこ順調な仲だといえる。
喧嘩も時々するけど喧嘩の数仲直りもしてきてる。そして今も久しぶりのデート中だ。

「ごめんな、バイト忙しくてなかなか構ってやれなくて」

「ううん、私もレポートあったし。今日は時間作ってくれたじゃん」

「桃花、今日うち寄ってく?」

「いいけど?っていうか、今親いないし当然のように寄るつもりでいたんだけど」

私たちの関係は確かに変わったけれどそれはそれ。うちの母と健と隆のお母さんはママ友から大親友になり、現在三泊四日の旅行へといっている。帰ってくるのは明後日だ。お父さんは仕事が忙しい時期で、帰りも遅くなるといっていた。

「ああ、そうだったな。夕飯、俺と隆で作るわ。桃花が好きなロールキャベツ。コンソメのやつ」

「やったー!」

この時は何もない普通の会話だったのだ。ここまでは。

*****

二人謹製のロールキャベツを存分に味わい、健の部屋で三人でのんびりしてるとき唐突にこんなことを言われた。

「頼む桃花、俺の前で隆と寝てくれ!」

「「は?」」

衝撃的な言葉に隆と思いっきりハモった。何が楽しくて彼氏に土下座せんばかりにそんなこと頼まれないといけないのか。

「一応聞いていい?なんで?」

「俺実は寝取られ願望あって…、隆に寝取られる桃花を想像したらぞっとするくらい気持ちよくて。俺と同じ顔してる隆が桃花が抱かれてるとか最高に興奮する」

「健はむっつりだもんな、そういや最近お前のAVコレクションNTR増えて「隆、それ秘密!」

衝撃の発言のショックから抜けきらないまま、隆を見上げる。

「桃花がいいっていうなら、俺は別に構わないんだけどね」

笑いながら言われた言葉に私はこう思った『悪魔ってこういう顔で人をだますんだろうな』と。

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