官能表現を手に入れたいある漫画家の話 (Page 6)
高岡さんのモノが全部入った時、私は思わずため息を漏らしてしまった。
(ああ、すごい…)
熱くて固いものが、私の中を満たしていた。私は彼の背中に腕を回し、ぎゅっと抱きしめる。
それを合図にしたかのように、高岡さんはゆっくりと動き始めた。その熱を噛みしめるように彼に抱きつくと、やがて動きは次第に速くなっていく。
私は身体の奥から湧き上がる絶頂の予感に身を委ねた。
彼が一層強く突き上げると同時に、頭が真っ白になるほどの快感が襲ってきた。
私の身体はビクビク痙攣しながら収縮し、彼を締め付ける。
同時に、高岡さんが私の中で弾けたのを感じた。
余韻に浸る私の中から、彼は自身を抜いた。
コンドームの先端には大量の白濁とした液体が溜まっていて、私は今更ながら顔が熱くなるのを感じた。
「私…すごく良い作品を描けるかもしれません…」
「本当ですか?楽しみにしてますね」
高岡さんは私のおでこに軽くキスを落とした。
*****
私は前後編からなる短編ものの、官能要素込みの恋愛漫画を掲載したところなかなかの高評価を得ることができた。
今は連載のための新しいストーリーを考えているところだ。
(また高岡さんが家まで来てくれたら嬉しいんだけどなぁ…)
あの時を思い出しながら、私は机に向かった。
Fin.
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