お隣から聞こえてくるあの声の正体を知りたくて (Page 6)

「このまま寝たら風邪ひくでしょ。拭くだけだから、安心して。まぁでも、意外と着痩せするんだねぇ」

木原は莉奈の上半身をまじまじと見つめる。
今更ながら羞恥を感じてしまう。

「ああ、ついつい」

木原はそう言いながら、莉奈の首筋や鎖骨あたりに優しく触れるようにタオルを当てていく。莉奈は心地よさに目を細めた。

「はぁ…はぁ…」

木原のタオルを持つ手は乳房を包み込んだあと、脇や腹の上を滑っていく。宣言通りおとなしく拭いている。そのまま、莉奈のスカートとショーツを脱がせてタオルを当てていく。

「よし」

木原はタオルを置くと、莉奈の隣へ横になった。そして、ぎゅっと莉奈を抱き寄せる。

「木原さん…?」

「ああ、なんか…不安そうな顔してたからね。慣れてないんだろうね、こういうの」

「…優しいんですね」

「他人にも自分にもね。それが取り柄だから」

莉奈はくすくす笑った。

「来たかったら、またおいで。同じことでも、続きでもしてあげる。あと…良かったら缶ビールの1本でも買ってきて」

しばらくすると木原の寝息が聞こえ始めた。
先程感じていた焦りは消え失せ、快楽の余韻と程よい疲れが莉奈を眠りへと誘った。

(まぁ、こんな隣人も…悪くないかもしれない)

Fin.

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