お隣から聞こえてくるあの声の正体を知りたくて

・作

古びた安アパートに暮らしている大学生の莉奈は、隣の部屋から聞こえてくる艶めかしい声と音に悩まされつつも、ついつい聞き入ってしまう日々を送っていた。ある日偶然外で会った隣人の男は、お詫びがてら自室に誘ってきて…

「まただ…」

莉奈は頭を抱えた。莉奈が住んでいるのは格安の木造アパートだ。家計に余裕なんて無いのに無理して進学のために上京してきた。だから隣の住人の生活音が聞こえるのはある程度仕方がないと覚悟はしていた。

だけど、これは予想外だ。

毎日とまではいかないが、週3くらいで隣の部屋から男女のあの声が聞こえてくるのだ。しかもとても気持ち良さそうな声が。聞いているだけで自分までウズウズしてしまう。

隣に住んでいるのは、パッと見年齢不詳で特徴のない顔をした男性で、半年ほど前に引っ越してきた。挨拶どころか会釈したことくらいしかないけれど。

サラサラの黒髪で肌は綺麗だから20代に見えるが、表情はもう少し大人びている、というか枯れた感じがするので30代かもしれない。ただし連れている女性は様々だ。

30歳前後のスーツを着た仕事の出来そうなお姉さん、上品そうなマダム風の女性、もう少し若くて派手なギャルなどなど…

「…」

莉奈はチラッと壁を見た。薄い壁の向こうでは今まさに隣人たちが致している最中なのだと思うと変に意識してしまい、身体が熱くなる。

(こんなんじゃ勉強も手につかないよ…)

莉奈はそっと壁に耳をつけた。隣の部屋からはぴちゃぴちゃという水音と、荒い息が聞こえている。その音を聞いていたら、段々自分の中に生まれた欲望を抑えられなくなってきた。

(少しだけ…)

そう思って恐る恐るスカートの中へ手を入れた。ショーツの上を指先で撫でるとそこはもうぐしょ濡れになっていた。

莉奈は自分の人差し指をそっとショーツの中に入れた。そして割れ目に沿ってゆっくりと上下させる。

(んっ…あっ…これヤバいかも…)

壁越しに聞こえるぴちゃぴちゃという水音とくぐもった喘ぎ声に合わせて指を動かすと、興奮が高まってきて、すぐにでも達してしまいそうだ。

しかしそのタイミングで、ひときわ高い声が聞こえた。そして短くぼそぼそとした男性の話し声がしたかと思えば、パンッ、パンッと肉のぶつかり合う音が響き始めた。

(あっ…い、今ちょうどしてるんだ…)

莉奈は興奮のまま自身の指を中へとずぶずぶと沈めると、聞こえる音に合わせて出し入れを始めた。

(んっ…!あぁっ…ダメッ…イクぅ!!)

ビクビクと身体が震えて絶頂を迎えた。頭が真っ白になり、全身から力が抜けていく。

「はぁ…はぁ…」

薄い壁にもたれながら肩で大きく呼吸をしてなんとか落ち着かせようとする。しかし一度火のついた身体はまだ満足できていないのか、先程よりもさらに敏感になっているようだった。

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