会議室3の鍵
突然本社から視察に来た谷崎は、厳しい口調でナナミを会議室に連れて行く。しかし廊下の死角にさしかかると、谷崎はナナミを抱き寄せ濡れているわれめに指を滑らせ、「期待してんの?」とナナミを焦らす。会議室の中に入りお互いを激しく求め合っていると、隣のビルから覗かれていることに気付いたナナミと谷崎は…?
ナナミは、会社近くのカフェでコーヒーを飲み、タブレットでまとめた資料の下書きをしていた。
画面に部長からのメッセージが表示され、慌てて荷物を片付けた。
『今日から本社の視察が入る。各自、タクシー使っていいから、早く出社してくれ』
ナナミはカフェを後にすると、人波を縫いながら走ってビルに入った。
「宮田」
同じチームの沖田先輩が、エレベーターを待っているナナミに駆け寄った。
「沖田先輩、おはようございます。何か問題でもあったんでしょうか?」
エレベーターのドアが開き、待っていた人たちと一緒に入った。
「俺も分からない。抜き打ちって…」
沖田先輩は声を潜めていうと、エレベーターが止まり人が一気に減った。
「まぁ、視察が帰った一週間後の飲み会のこと考えながら、仕事しようぜ」
沖田先輩はナナミに微笑みかけた。
自分たちのオフィスがある階に近づくデジタルの表示を見ながら、ふたりは姿勢を正した。
エレベーターを降り、ふたりは自分たちの部署に向かった。
「宮田、部長に提出する書類…うわ!谷崎さん来てる…マジか…」
視察に来る社員の中でも厳しい谷崎が、立って何かを読んでいる姿が、ふたりの目に入ってきた。
「…昨日帰るときに、提出してます」
「ありがと。頑張ろうな…」
力なく呟く沖田先輩の向かいのデスクにバッグを置き、ナナミは椅子を引いた。
「宮田さん」
厳しい口調が部署に響き、緊張感が増した。
「はい」
谷崎は、昨日提出した書類が入ったファイルをひらひらさせている。
ナナミが近づくと、谷崎はファイルを開きながら、ため息をついた。
「咲田部長」
谷崎はファイルを閉じながら、咲田部長のデスクに向かった。
「会議室3は、空いてますか?」
会議室の鍵を受け取った谷崎は、もうドアに向かっていた。
廊下に出ると、谷崎は振り返って、早歩きでついてくるナナミを見た。
「宮田さん」
「…はい」
「今日、スカートじゃないんだね」
横に並んだナナミを見て、谷崎は微笑んだ。
「沖田と一緒に出勤してんの?」
「一階で、一緒になっただけです」
谷崎は、大きな柱で死角になっている場所に、顔が紅潮しているナナミの腰を持って身体を引き寄せた。
「毎日会える男はいいよなぁ…あ、くびれてる。前と雰囲気違うし、俺以外に誰かいるの?」
そういって、谷崎は冷たい目をして、ナナミの顔を覗き込んだ。
「谷崎さんしか…。誰かに見られます…」
「じゃあ…」
身体を密着させ、谷崎はナナミのボトムから手を入れた。
「人に見られない場所ならいいの?…ナナミ、もう濡れてるじゃん」
パンティを上から引っ張りナナミの秘丘にクロッチを食い込ませると、谷崎は長い指をわれめに滑らせた。
「んぁッ…」
「仕事中だよ?…まだキスもしてないのに、何、期待してんの?」
甘い息を吐くふたりの唇が触れそうな距離で、谷崎はそういい廊下に出た。
「宮田さん、早くしてくれませんか?」
厳しい口調と表情に戻った谷崎はナナミを呼び、ポケットから鍵を出し会議室のドアを開けた。
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