年上美人と楽しげに話す彼氏に嫉妬が爆発。彼の部屋に着いたら即、押し倒して誘惑しちゃった。

・作

ディナーデート中に突然、彼氏に謎の美人が親しげに話しかけてきて、彼氏も楽しそうに会話し始める様子に焦る私。しかもその美人と彼氏の衝撃の関係性を聞いてしまって嫉妬が爆発した私は、彼のマンションに着いてすぐ、キスをせがんで彼を押し倒してエッチに誘惑しちゃった。

「あら?奏太じゃない!ちょっとぉー久しぶりー」

彼とデートの締めのディナー中、突然見知らぬ女性がそう言いながら、彼の肩に手を置いてきた。

え…?誰?そう思って放心する私とは裏腹に、彼は、「おー!久しぶりじゃん、元気?」なんて嬉しそうに笑顔で会話を始めてしまった。

歳上のお姉様っぽい見た目の女性と、どちらかと言うとワンコ系男子の奏太。

お姉様の、慣れたノリのボディタッチと、それを自然に受け入れてる奏太の様子を見ていて、絵になるお似合いっぷりに圧倒されてしまう。

なにこの小慣れたやり取り…。
どう言う関係なの?

そんな事を思ってモヤモヤしていると…。

「そちらは?彼女さん?」

ふとそう言われて、思わずハッと背筋を伸ばした。

「あっ…」

自己紹介を…、て言うか誰なの?

色々考えてしまって言葉に詰まってしまう。

すごい美人だ。
それに落ち着いた微笑み方と、洗練されたメイクと、色っぽい所作に言葉が詰まってしまう。

「そう!彼女の月本雛子。職場の同期なんだ」

何も言えない私を察してか、別に何も考えて無いのか、奏太にそう明るく紹介される。

「…はじめましてっ…!」

思わず咄嗟にそう言って頭を下げてしまった。

「あら可愛い…!ちょっとぉ、やるじゃないアンタ!」

そう言ってお姉様は奏太の頭を軽く小突いた。
それに対して奏太も、満更じゃ無さそうに笑ってて距離の近さにハラハラしてしまう。

お姉様は、そんな私にふふっと余裕ありげに微笑んで口を開いた。

「私、吉原カリンよ。奏太の初めてのこと、色々面倒みてあげた年上のオネエさん」

そう言って微笑まれて、妖艶さが衝撃的過ぎて固まってしまった。

初めてを色々した…オネエさん…。

「言い方よ…」

奏太はそう苦笑いを浮かべる。

「んふふふふっ、デートの邪魔しちゃ悪いからもういくわね。さみしいからたまには連絡してねー?」

そう言ってお姉様が身を翻した瞬間、ふわっと高級でイイ女の香りがした。
爽快に去っていく後ろ姿がモデルみたいで、私はその後ろ姿が見えなくなるまで、ただ呆然と見送ってしまった。

それから、謎のお姉様が衝撃的過ぎて、食事の味も、奏太が何か言ってたことも全然頭に入って来なかった。

薄々気付いてた。

奏太のタイプはきっと、私と真逆の年上のクールで大人っぽくて、色々リードしてくれるお姉様系だ。

…あの人みたいな。

彼のマンションまでは車で10分ちょっとの距離。
部屋に入り扉を閉めてから、私は無言で彼の背中にしがみついた。

「…雛子?」

「キスして」

振り返る奏太の言葉を遮って、そう言って彼の服を掴んで引き寄せると、頬に手を添えられてそのまま唇を重ねられた。

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