在宅でもオフィスでも、主任とのえっちがやめられない (Page 2)

「イくときはこっち見て。カメラ目線だよ? 釼持(けんもち)さんのイキ顔、ちゃんと真正面から映るように」
「ンッは…ぁ…ンぁ…」
「そろそろビクビクしてきたね…いいよ、イって」
「あ、ぁッぁ…イクッ…イっ、くぅ、ぁぁぁあぁッッ…!!」

フラッシュのような白い光が目の前に散らばり、全てを投げ出すほどの快楽に溺れて私は絶頂を迎えた。ずるりと抜けたディルドが、床へと転がり落ちて鈍い音をたてる。

「上手にできたね」

眞鍋さんのとびきり甘い囁きが、イヤフォンを通じて私の鼓膜へと染み込んでいく。リモートゆえに手の届かないもどかしさを抱きながら、私は眞鍋さんの雄の感触を思い出して再び熱を昂らせていた。

*****

「荷物だけ事務所に置いて帰ろうか」

今日は久しぶりの出勤日。というのも、どうしても対面での打ち合わせが必要な案件があり、眞鍋さんと二人で客先へ出向いたのだった。資料のほかに先方から預かった業務関連の資材は重く、紛失等の恐れも鑑(かんが)みて、私たちは一度会社へと戻ることにした。

「誰も、いないですね…」
「フロア全員というのは、さすがに珍しいな」

現在は多くの人がテレワークで業務を行っている我が社。数少ない出勤者も営業先からの直帰、あるいはフレックス制度を利用した時差出勤や時短勤務に切り替えているようだ。現在の時刻は19時で、オフィスの灯りは既に暗く落とされていた。

「ッぁ…だ、だめです」
「何で?」
「ここ…会社、ですよ」
「でも誰もいない。今日がチャンスだよ」

そう言ってゆっくりと口を塞がれてしまえば、私はもう二の句が継げなくなっていた。こんなことは絶対駄目だと頭ではわかっていても、好奇心と性欲で理性が押し流されていく。

「ンッは、ぁ…」

強引ともいえる熱烈な口付け。食まれた唇が唾液にまみれ、舌は攫(さら)われてコントールを失った。呼吸さえも蕩(とろ)けるような、濃密な逢瀬に心が奪われていく。

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