幼馴染と再会し、ホテルでセックス!雪の降る夜の切ないワンナイトラブでした。

・作

雪の降る、都会のスクランブル交差点。整形を繰り返していた私は、幼馴染とばったり再会し、そのままホテルへ。丁寧に愛撫され、身も心もとろけちゃう。昔のようにセックスし、忘れられない夜に。ずっと一緒にいたいけど、彼の左手の薬指には指輪が―。

「ちょっと、お茶どうですか?」

もう聞き飽きた、ありきたりな台詞。
本当にお茶だけで済む場合もあったし、お茶の後にホテルに行ったこともあった。
何十回目かのナンパ。

「お姉さん、綺麗ですね。お時間ちょっといいですか?」

何度繰り返したか自分でももう分からなくなっている、美容整形。
美しさには限りがない。
何回繰り返しても、もっと美しくなりたいと思ってしまう、心の闇。

「おい。お前れいなだろ?」

肩をつかまれ、振り向く。
懐かしい、幼馴染の顔。切開して大きくなった目を見開く。
まさか、東京で会うなんて思わなかった。
それもこんなに顔を変えてしまって、マスクまでしているのに気付かれるなんて。

「れいな、会いたかった」

そう言って、スクランブル交差点の真ん中で抱きしめられた。
雪の降る、寒い日だった。

*****

「んっ…」

初めてのキスは幼馴染とだった。
セミの鳴き声が降り注ぐ、暑い夏の日。
エアコンなんてなくて扇風機の音がする、気温が上がった彼の部屋の中。
懐かしい感覚。ぼーっとする。

「れいな、ほんと綺麗になったな」

頬をなでられ、髪の毛に触れられる。
彼の顔をじっと見る。
顔は少し丸みを帯びてたるんでいるし、シワも目立ち始めている。
髪にも白いのが混ざり始めているのを発見する。時の流れを実感する。

「結婚してる?」
「あ、ああ。これね」

彼の左手の薬指に光るシルバーの指輪。
聞くまでもない、既婚者の証。

「お前は?」
「私はまだ…」

一度結婚したが、うまくいかなかった。
そういえば元旦那ともナンパされて知り合ったな、なんて思い出す。

「れいな今日、大丈夫?」
「あ、うん」

男と女が部屋の中で二人きりになって、話をするだけなんてわけがない。
そのまま、ベッドに押し倒されて、唇を再び奪われる。
舌が入ってきて、応える。久しぶりの感覚に少し涙ぐむ。

「ほんと、綺麗だよ」

何度も頭を撫でながら、優しく口づけてくれる。
昔から優しかった。丁寧にセックスする人だった。
愛されていると分からせてくれる人。

左手の薬指が気になった。でも、気にしないことにした。
彼の愛撫にただ、身を任せた。

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