先輩が教えてくれること (Page 2)

 

中尾は首を傾げ、まじまじと香織を見つめながら、スカートの裾を捲り上げた。

「せ、先輩…」

「何?」

「あの…あぁ…」

中尾の長い指先が、目を閉じている香織の内ももをゆっくり撫でて、秘部へ近付いていく。

「ぁあぁ…」

香織の耳たぶを唇で弄びながら、中尾は濡れた秘部を指先で前後に擦り上げた。

「ぁああぁっ…先輩…」

「…香織…こんなに濡らしてたんだ…」

香織。

「う…嬉しい…」

「何が?」

「ずっと…名前で…ぁっあぁっ…」

「名前呼んだら…もっと…濡れてきた…香織…」

耳たぶを舐めていた中尾は、子宮を疼かせている香織の唇に重ねた。

口を開けてお互いの舌を絡ませ、ふたりの息遣いが荒々しくなっていき、中尾はストッキングの中のパンティに骨張った手を入れた。

「やぁあぁん…せ、先輩…」

「俺のことも名前で呼んでよ」

「と、智也さん…ぁぁあっ…」

「ぁっ…何時か分かる?」

紅潮した顔で、香織は智也の背中に回していた手を上げ、腕時計を見た。

「はぁ…終業時間…過ぎてます」

智也は、蜜で濡れた指で下腹部を触りながら、スカートから手を出した。

「これ俺の番号。隣のホテルのロビーで待ってて、すぐ行くから」

「先輩…と、智也さん」

「ん?」

香織は、智也の唇に付いた口紅をポケットから出したハンカチで拭った。

「香織も」

智也は、名残惜しそうに香織にキスをして、唇を紅くし資料室を出て行った。

香織は、急いで資料室の仕事を片付け、オフィスに戻りバッグを取ると、スマホを取り出した。

『お疲れ様です。今からホテルへ行きます』

智也にメッセージを送り胸を高鳴らせて、エレベーターに乗った。

1階に着くと、ポケットの中のスマホが震えて取り出し、画面をタップした。

『遅い。ロビーにいるから』

香織は息を切らしながらホテルに入り、ロビーを見渡した。

入り口近くで、険しい顔をしてビジネス雑誌を読んでいる智也に近付いた。

「簡単な仕事なのに…俺のほうが先に来てるって…」

智也が香織を冷たい目で見ながら雑誌をテーブルの上に置いた。

「すいません」

智也は、香織の腕を取ると、エレベーターに向かった。

「智也さん、どこ…」

「正社員のお祝いでレストラン予約して…部屋のほうが良かった?」

振り返った智也は悪戯っぽく笑うと、まだ驚いた表情をしている香織の指に、自分の指を絡ませた。

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