色恋沙汰はご法度
表向きはイケメン敏腕マネージャーの榊 渉(さかきわたる)。裏の顔は榊に関わった者だけが知る。その裏の顔に惹かれる、バラドルの梨子。高身長で、威圧的、笑わない榊との恋愛。梨子のこの想いどうなる?
「っんっ…!」
「声、我慢出来ねえなら、俺の腕噛んどけ」
楽屋の中。俺の下で小さい身体がさらに縮こまり、つま先立ちで男を受け入れる。
「ふっぁぁ……っんん!さ、さかきさっ…!」
「だいぶ俺の形に馴染んだな?嬉しいか?」
声を我慢しても、二人を繋ぐ欲望の音は止むことはない。
ドアで身体を支える腕は、激しさを物語るようにプルプルと震え、尻を突き出す格好で上下に頭を振る。
「き、キス…」
「ダメだ。…言ったろ?これは仕置きだ」
グッー、と下から尻を持ち上げる勢いで梨子を突く。ギュンと締め付ける穴、俺の回した腕を掴む。
「何だ?まだ物足りねぇか?」
コクコクと素直に俺だけに反応する梨子は悪かない、だが。他の男にも同じは許さねえ、何度言ったら分かる。
グリッと痛いくらい勃つ乳首を摘んでやれば、全身に鳥肌をたて、もっともっととねだるように腰を振る。
「あ、っや…」
「…時間だ」
ジュル…名残惜しそうなのは梨子だけじゃない。煽るだけ煽られ、イケぬまま中途半端に男根を抜かれた中心。
コンコン…
「あ、こんにちは。今日もよろしくお願い致します」
いつものように取って付けた笑顔で言葉を交わす。俺を見上げる、時間ピッタリに現れたメイク担当も頬を染める。
その背中越し、俺を恨めしげに見つめる梨子。脚はモジモジ擦り合わせるように動いている。せいぜい燻ってりゃいい。
「それでは梨子さん。今日も"油断"せずに頑張ってください」
キュッと唇を噛み俺を見送る梨子は悪かねぇ…
なあ、梨子。俺もお前と同じ気持ちだとわかってるか?俺たちに信頼がなくなれば終わりも見えるって、本当にわかってるか。
*****
「ははは!今日も梨子ちゃん鼻水〜!」
「おえっ、ダメですって!これはダメ!流石にダメ!食べられないっ!」
「オレがかわりに!いやオレだ!んじゃ…って!そこ!梨子ちゃん言うとこ〜!」
「はははー!梨子ちゃーんそれはないよ〜!」
「うぅ…無理無理…あ、マヨネーズもらえます?」
と、結局全て口に放り入れ食べ終えた顔は、涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。
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