玩具プレイのことは内緒にしててください! (Page 3)

ヴヴヴヴ…ヴッヴッヴッヴッ…ヴヴヴヴ…

「んんッ…」

デスクにつくと、ローターの振動が尾てい骨から背骨まで走るようだった。

下着どころか、ストッキングまで濡れている感触がする。

宮部から逃れるように、早々にデスクへ移動したのが良くなかった。

というか、トイレに直行すべきだった。

一回座ってしまうと、立ち上がるときの刺激が怖くなって、なかなか離席することもできない。

さらに、普段なら気にならない宮部の動きや視線がやたら気になってしまって、余計に感じてしまうようだった。

正直、今すぐトイレに駆け込んでローターを出し入れしたい!

結構太かったから、ディルド代わりになるはずだ。

指は何度も下腹部に下ろしてしまっていて、そっとクリトリスを撫でてしまう。

もう、限界だった。

「――よし、終わった」

「おっ、おつかれ~。まあ、データ送るだけだもんな」

「じゃ、お先に」

振動が弱くなった瞬間を見計らい、立ち上がる。

宣言した内容も嘘ではない。

というより、データを送るだけなのでとっくに終わっている。

ただ、立ち上がれなかっただけだ。

さすがにこの階のトイレに行くのはアレだし、一階にあるビル全体の応接フロアのトイレに――

焦らされ続けていて、やらしいことしか考えられなかったのが悪かった。

鞄の中に放り込んでいたIDつき社員証を乱暴に取り出すと、鞄から何かが飛び出した。

そしてそれは、ちょうど立ち上がっていた宮部の足下へ…

「ん?何これ」

宮部が拾い上げたのは、ショッキングピンクの小さなリモコンだ。

色のせいで、見る人が見ればなんとなく何のリモコンかわかるようなもので、宮部もすぐに察したらしい。

「もしかして、これ…一ノ瀬の?」

「ち、ちが!」

ニヤニヤ笑いながら聞かれ、とっさに首を横に振る。

しかし、宮部は無情だった。

「ふーん…」

カチッと軽い音がしたかと思うと、私はその場に崩れ落ちた。

バイブが強くなり、ついにイッてしまったのだ。

「やぁッああああ!ッは…は…」

「へー、一ノ瀬ってやらしいんだ」

宮部の革靴の先が見える。

のろのろと見上げると、捕食者のような目をした宮部が、私を見下ろしていた。

「もうちょっと、手伝ってやろっか」

――こうして、冒頭に戻る。

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