可愛い美少女は新入社員の私の部下?!

・作

いきつけのゲイバーで酔いつぶれてしまった私、日下。目覚めると、そこに介抱してくれたであろう美少女が。しかし、この美少女、新入社員で入ってきたはじめくん?!女装趣味だとカミングアウトする彼だが、いきなりキスをしてきて…?!

「あ、目が覚めましたか?」

目が覚めると、私はベットに横たわっていた。
びっくりして起き上がると、意識を手放す前に一緒に飲んでいた美少女が、ベッド向かいのソファーに小さく腰かけている。
美少女はソファーから立ち上がり、私に再び優しく声をかける。

「だいじょうぶですかぁ?」

―お肌ツルツル…。

行きつけのゲイバーで、完全に飲みすぎてしまった。そして、美少女をお持ち帰りしてしまった。
でも、ラッキーこんな可愛い子に介抱されちゃって…。

「あ、ごめんね…私」

「日下さん、僕のこと誰かわかっています?」

覗き込む彼女の目はくりくりとしていた。
その大きな瞳の中に、ボロボロな私の姿が映っていると思うと急に恥ずかしくなった。

「え…っと」

(あれ?そういえば、この声…?)

「新入社員の…はじめ君?」

「そうです」と私の顔を見て美少女が微笑む。

「え、ぇええええええ」

「あはは、日下さん気がついているんだと思っていました。お店にいる間、ずっと僕に話しかけてくるんですもん」

「えっえっえ、全然気がつかなかったよ!」

「あはは~そうとう酔っていらっしゃいましたもんね。なんだぁ、黙っておけばよかったな」

はじめくんの顔をまじまじと見つめた。
マスカラがしっかりと塗られた長いまつ毛、目を縁取るよう塗られた茶のアイライナーに、瞼には奥ゆかしくキラキラと輝くアイシャドウが乗せられていた。

「じゃあ、口止めということで」

「え」

頬に温かい手の平が触れ、口を塞ぐように唇が押し付けられた。
何が起こったかわからず、驚いているとはじめ君の長いまつ毛が見えた。

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