ゲーム配信者の年下彼氏。あまりにも私を放置するから、こっそり近寄ってさわさわしていたら…

・作

わんこ系年下彼氏と同棲して1年。彼とはそれなりに楽しい生活を送っていた。そんな彼氏が最近ハマっているゲーム実況配信。普段からぴったりとくっついてくるタイプの彼なので初めはひとり時間を楽しめると、むしろ喜んでいた私だったけれど、いつのまにか欲求不満になったみたい?配信中に悪戯しちゃおうと近づいて…

「今日も配信の日?」

「うん!今週はリリースもないから、けっこうゆるく配信だよ」

彼氏の涼太は慣れた手つきで準備をしている。

涼太とは付き合って3年目、同棲1年の今も、ラブラブな毎日を過ごしている。

ふたりとも家にいるときの涼太は、大体私の後をついて回り、家事を手伝ったり、あれこれと悩みを聞いてくれたりする。

そんな涼太のことが大好きだし、涼太からも愛されている自覚は充分にある。

ただ、このゲーム配信中に関しては別だ。

涼太はいつだったか友達に勧められて、ゲーム配信を始めた。

いわゆるゲーム実況チャンネルだ。

バイトがやめられるくらいにはまだ至っていないけれど、チャンネル登録者も順調に増えてきているようだ。

ゲームのリリース時期になると忙しいし、落ち着いている時期にもゆるい配信を続けている。

そんな彼のことも理解してるつもりだったし、配信のない時間はいちゃいちゃしてくれるから、ひとり時間が好きな私は全然平気なはずだった。

だけど、今日は違う。

スマホでふと興味本位でエッチなサイトをのぞいてしまった私は、急にムラムラした気持ちが沸き起こってきてしまったのだった。

よく考えたら一週間もエッチしてない。

そんなことを悶々とベッドで考えていたら、背中の辺りのゾワゾワとした感じが治らなくなって、全く眠れないのだった。

彼に触れたい。

ただそれだけで眠れる気がして、早速部屋を出て、彼のいるリビングへとやってきた。

最近買ったゲーミングチェアに深々と座り、ヘッドセットで話しながら、たぶん配信中の彼。

私は自分の声が配信に乗らないようにと物音も立てずに、細心の注意を払って彼に近づいた。

「!!」

気配に気づき、私を視界にとらえた涼太はほんの少しだけ動揺を見せたが、クスッと一瞬見て笑うと、再び正面を向いて配信を続けた。

モニター画面を覗くと、戦闘系じゃなさそうだ。

戦闘系のゲームの時は涼太もピリピリして、近寄ってはいけないオーラが出ているからこんな風には近づけない。

今日はゆるめの配信って言ってたっけ

画面には数台の車やバイク型の乗り物にキャラクターたちが乗り、様々な景色の道でレースを繰り広げていた。

涼太も「うお」とか「あ〜3位〜」とかそういう言葉しか発していない。

私はそっと彼の足の間に滑り込むようにして机の下にしゃがみこんだ。

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