お呼ばれの映画鑑賞会。なのに鑑賞されたのはまさかの私だった
タワマンに引っ越して仲良くなったママ友に誘われ、今日は映画鑑賞会に初参加。他の住人とも縁が出来ると喜んでいたけど、繋がったのは別の縁で…!?映画鑑賞は終わって、雑談ができると思っていたのに、いきなり始まったのは私の淫らな姿を鑑賞する会で…抵抗できずに沢山の人に見られてイッちゃう危ない集い。
「あら!実さんいらっしゃい!待ってたわよ〜」
「由里子さん、お邪魔します。あのこれ…良かったら皆さんでどうぞ」
「ありがとう〜!ここのお菓子好きなの覚えててくれたのね!そんなに気を遣わないでさぁさぁ入って!」
今日は同じマンションに住むママ友の由里子さんに誘われて、由里子さんのお部屋で映画鑑賞会。
他にも同じマンション内の人達がたくさん。
私が住むのは所謂タワーマンション。
引っ越してきたばかりの時にも1番最初に声をかけてくれて、ランチや井戸端会議にも誘ってくれたのが由里子さんだった。
由里子さんは少し…いや、お色気ムンムンな女性。
40近いのにスタイルは良いし、肌も髪も清潔感もあってお手入れもしっかりされている。
大人の女性って、こういうものだろう。
映画を見るのが好きな人で定期的に集まって鑑賞会をして、そのままお茶会やパーティをしているらしい。
住み始めて1年ちょっと、他の住人の方とも世間話をするくらいには馴染めてきたところに、初めての鑑賞会のお誘いで嬉しかった。
が、由里子さん宅に集まった人の数にはビックリした。
…男女合わせて15人はいる。
まあ…私の部屋より広い間取りだし、窮屈な感じはしないけども…
そんなこんなで始まった鑑賞会。
見ているのは洋画のアクションもの。
以前、話題になって見たかったのに見られていなかった作品でもうウッキウキ。
しかも、皆持ち寄りの座椅子やクッションで寛げるしカーテンも遮光で室内は真っ暗だし、スピーカーを使っているから音質も最高!
お菓子や飲み物も、皆から手土産に持参されたものを由里子さんが手早く準備してくれたから快適すぎた。
鑑賞中も、皆の息を飲む感じが伝わってきたり笑えるところもあって楽しく見られた。
…ただ、洋画だからやはりラブシーンは雰囲気があって…他の人たちは何食わぬ顔で鑑賞していたけど、私はちょっと気まずかった。
しかも、私の隣に座っていたのが由里子さん。
過激なアクションシーンに入ると、私の腕に抱きついてビクッとしたり、豊満な胸に腕が包まれるわ息が肩に当たるわで、距離感に戸惑った。
そして…もう物語が終わる頃、私はおかしな事に気がついた。
(そういえば…女性は皆さんマンション内で見かけたことがあるけど…男性は見たことがない)
しかも、女性はほぼほぼ既婚の方なのに、女性男性で分かれて座っているのではなく、カップルのように身を寄せている人が殆ど。
なんだか…男女のソレを想起させる妖しげなムードなのだ。
その時由里子さんが立ち上がった。
「さて、そろそろ第二の鑑賞会に移行しましょうか」
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