仲直りエッチはやっぱり燃えちゃいました❤

・作

千春と翔は歳の差カップル。年下の翔は、歳の差や経験の差を埋めようと必死だ。ある日のエッチで翔がいつもと急に手順を変えて…。可愛い年下クンをたしなめながらも内心ではキュンキュンしつつ、たっぷりと愛された一夜をどうぞ。

歳の差や経験の差を埋めようと、必死で勉強してくれるのは正直嬉しい。
(凄く想われてるんだなぁ)
って幸せになる。

…でも。
積み重ねてきた手順をいきなり変えて、急に違うことをいくつもされたら。
ちょっとだけ萎えちゃうことってありませんか?
私は、あるんだよなぁ…。

「あれ?千春さん、どうしました?」
不安そうな顔をした翔君と目が合う。

「あっ、うん…。翔君、今日どうしたの?」
「どうしたのって?」
「何かほら、いつもと違うじゃん」

そう。
いつもと違う。
キスからはじまらないと気持ちが入らないし。
いつもみたいに最初はソフトに触ってくれないと痛いし。

「あの…ダメ…でした?」
ダメ出しをしたいわけじゃないんだけど。
どんどん萎えてくるのは抑えられないし。
このままだときっと、肌を合わせるのが苦痛になっちゃう。

(それは嫌だなぁ…)

でも、どうやって言えばいいんだろう。

「何で急に変えようと思ったの?」
「急にってか…いや、あの、やっぱり満足度って大事かなって思って」
「私ちゃんと『良い』って伝えてるよね?」
「はい、そうなんですけど…」

違う、そうじゃない。
翔君を責めたいわけじゃないんだよね。

シュンとした翔君を見ると胸が痛む。

「翔君、私じゃ満足できなくなっちゃった?」
「そんなこと!」
「じゃあ他の子に何か言われた…」

自分で言いかけてハッとした。

(そうか、他の子の影が見えたから余計に嫌だったのか)

2人だけのことを、他の人に話してるのがそもそも嫌だし。
それが女の子だったら…なんて考えただけでも吐きそうだ。

「いえ、その、他の子というか、あの」
「翔君、私たちのこと話してるんだ?ベッドの中のことまで」
「ちっ違います!あの、先輩が言ってるのを聞いてて…」
「何て言ってたの?」
「『自分勝手なエッチをしてると捨てられる』って」

…一理ある。
あるけど、どうして2人のことを1人で勝手に決めちゃうんだろう。

「私、翔君に『自分勝手なエッチ』なんて言ったことあったっけ?」
「無いです!いつも良いって言ってくれて、凄い可愛くて…」
「それなのにどうして変える必要があるの?」
「ごめんなさい、自信がなくて…」

(ハタチそこそこの男の子が、30過ぎた女相手に自信満々だったら怖いわ)

ふぅっとため息をつく。

「翔君あのね、私は2人のことは…特にベッドの中のことは2人で考えたいなって思うの」
「はい」
「だからね、急に変えちゃわないで、相談とか提案とかして欲しいな」
「ごめんなさい…リードしてみたくて…」

大きな瞳が潤みはじめた。

どうしようもなく、可愛い。
私のために頑張ってくれる所も、失敗してしょげてる所も、何もかもが可愛い。

(『惚れた弱み』よねぇ…)

私は翔君を抱き寄せて、ほほにキスをした。

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