魔王に捧げられた生贄~悪魔の体液は蜜の味~

・作

魔王に生贄として捧げられた人間の娘フェリス。覚悟をして魔王ヴァルに対峙したものの、大好物のイケメンであるヴァルに性的な意味で美味しく頂かれてしまい…。魔王の子を孕むまで寝室を出られないってどういうことよ!?愛欲の日々がはじまっちゃいました。

白状すると、「ひとめ惚れ」って奴でした。
こんなに美しい男の人なんて見たことなかったし。
立ち姿も振る舞いも、綺麗でソツがなくて。

それに比べて私は…ってみじめな気持ちになっちゃって。
差し出された手を取ることができなかった。

「ごめんなさい」
って言いながら俯いたら、ボロボロ涙が零れてきた。

私、魔王様に捧げられた生贄なのにね。
断る権利なんて、ある訳ないんだよね。

「泣かなくても、良い」

よく響く声がした。
顔をあげると、魔王様は心配そうに私を見て。
そして、大事なものを扱うかのように抱きあげた。

*****

お風呂に入れられ香油を塗られ。
綺麗なレースのついたワンピースを着せられ。
ふかふかのベッドに身体を投げ出したときには、赤い月が空高く昇っていた。

トントン
ノックの音が響いた。

「はい、どうぞ」

いよいよだ。
思わずギュッと目をつぶる。
心臓がドキドキして口から飛び出しそう。

「何を飲む?」

「えっ?」

「人間界のものはないから…紅茶のようなお茶でも良いか?」

「はい…」

そう言うと魔王様はお茶を淹れだした。
(えっ、自分で?)

「わっ私が…」

「良いから座っていなさい」

イケメンはズルい。
紅茶を淹れるだけで絵になるから。

「眠る前だから、はちみつを少し入れようか…はい、熱いから気を付けて」

「ありがとうございます」

差し出されたカップに口をつける。
心までじんわりと広がる優しい温かさ。

「美味しい」

「口にあったようで良かった」

魔王様の口角が少しあがって柔らかい表情になった。
(破壊力抜群ですね…!)
思わず口から出そうになる言葉を慌てて飲み込む。

「あの、そろそろ」

「そうだな、そろそろ寝ようか」

「えっ?」

思わず大きい声が出てしまった。

「そろそろ夜も更ける」

「いえ、だって、あの、私生贄ですよね」

「生贄…?」

魔王様が怪訝そうな顔で私を見る。

「だって、雨が続いてるから…」

「やまない雨など無いだろう」

「いや、でもそのために私…魔界に来たんですし」

「生贄って、何をするんだ?」

「1人も帰ってきてないんで…食べられちゃうって…」

「魔界に紛れ込んだ人間たちは皆、こちらで暮らしているが?」

魔王様が首をかしげる度に、綺麗な髪がサラサラと揺れる。

「えっ?生きてるんですか!?」

「この前…と言ってももう10年になるか。龍のもとに嫁いだ娘は2人目を生んだばかりだ」

「それはおめでたいことで…」

「で、貴女は食べられに来たわけか?」

「あっ、私フェリスです…覚悟は…してきましたけど」

「申し遅れたな。私はヴァルだ」

「ヴァル様ですね」

「残念ながら私は、人間を食べる趣味はないんだが」

「そっそれは良かったです…じゃあ、私どうなるんでしょうか…?」

「人間界から捧げられた娘は、相手になった魔物が娶(めと)る習わしだ」

「娶るって…?」

「生涯を共にするということだ」

「それって、性的な意味で食べられちゃうってことですか?」

公開日:

感想・レビュー

レビューはまだありません。最初のレビューを書いてみませんか?

レビューを書く

カテゴリー

月間ランキング

人気のタグ

クリトリス クンニ 愛のあるSEX キス ちょっと強引に 愛撫 クリ責め 我慢できなくて 乳首 思わぬ展開 指挿れ 乳首責め イキっぱなし ラブラブ 働く女性 ベッド以外 彼氏 胸きゅん 潮吹き いじわる フェラ 言葉責め 中出し 好きな人 年下クン 年上の男性 OL スリル ちょっと過激に 告白

すべてのタグを見る