乱交パーティーへようこそ~媚薬は甘くて危険~

・作

30歳目前にして彼氏がいないさえこは出会いを求めて友達のみゆきとパーティーに行くことになった。しかしそこは乱交パーティーだった…。そうだと気付く前に会話をしていた十夜(とおや)にキスされて、その時に何かを口の中に入れられ飲み込んでしまったさえこ。その何かとは…【媚薬】だった…!

30歳目前にして夫なし、彼氏なし、貯金なしな私、さえこは焦っていた。

友達は次々と結婚して子供も産まれている。

度重なるご祝儀にお金を持っていかれ、ご祝儀ビンボーな私。

口では『おめでとう』と言うものの、内心は妬まして羨ましくてしょうがなかった。

私もいい男ゲットして早く結婚したい…!

なんて思うけど、この思いから早3年が経ったが、この通り現状は何も変わっていない。

その間も彼氏はいなかったし、1人寂しく生きてきた。

アッチの方もかなりご無沙汰でして…アソコも心も干からびそう。

私を潤してくれる王子様、早く私を見つけて…!

*****

数少ない独身仲間のみゆきからパーティーに行かないかと誘いを受けた。

話を聞くと男女が多数いて、合コンのようなお見合いのような、とにかく出会いの場であることには間違いないパーティーが開催されるという。

みゆきも知り合いから招待されたらしいけど、招待されると費用はタダ!

飲み放題、食べ放題でいい男ゲット出来ちゃうかもしれないって最高!これは行かなきゃ損でしょ!

そして私とみゆきはパーティーに行くことになった。

これが乱交パーティーとは知らずに…

~パーティー当日~

男ウケの良さそうな白い膝丈ワンピをチョイスした。

みゆきは大胆にも胸元が大きく開いてる黒のワンピを着ていた。

「これで男を悩殺する!」

と、意気込んでいたみゆき。

『頑張ろうね!』

独身同士、熱が入った私達はいざ会場へと向かった。

高級ホテルを目前にたじろぐ私達。

『こんなところで開催されるの?私達場違いじゃない?』

中に入れず、オロオロしていると主催者と思われる男性が近づいてきて、話しかけられた。

「パーティーに来ていただいた方ですか?」

「あ、はい。富山さんから招待を受けまして…」

みゆきが答えた。

「富山様からですね。お待ちしていました。パーティーへようこそ…」

そして案内をしてくれた。

長い廊下を歩き、主催者がドアを開けるとそこはとても広いホールで、既に招待客がたくさんいて、食べたり飲んだり、会話をしている男女も多かった。

一通り男性の顔は見たけど、20代後半から30代前半のイケメン揃い!

みゆきと2人して

『これは当たりだね』

と、興奮していた。

でもシャイな私は話しかけることができない…。

その点みゆきは肉食女子だからガンガン話しかけに行ってる。

こういう時、ほんと自分の性格が嫌になる。

何の為にここに来たのよ!

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