感じちゃダメなカレは、甘い毒

・作

「別れたいの、純也」そう告げた私を純也は会議室に強引に連れ込み、無理矢理服を脱がせ始めた。こんなところでダメ!なのに私ははしたなくオフィスの会議室で抱かれてしまう。別れの理由を問い詰められても答えられないでいる私に、怒った純也は体をつなげたまま、私の目の前でドアを開けようとして…!

「ちょっとっ、やめて、離してっ!」

彼は無言で私の腕を掴み、強引に廊下を進んだ。

「だ、誰かに見られたらどうするの?!」

「見られればいいよ」

冷たく言い放って、私を連れ込んだ先は会議室。
終業後の時間だから誰もいない。一応は。でも誰がどこに残っているか分からない。

ドアを閉めた純也がいきなり私にキスしてきた。

「んっ、や、は…なして!」

ダメだった。

両手をとらえられて、覆い被さられ、私の後ろには会議室のテーブル。

不安定に後ろに傾いた体を支えきれなくて、目の前の純也のシャツにしがみついた

「ぁ、ん、ん」

絡められる舌。呼吸を奪うほど激しく熱い唇が私を暴いていく。彼しか知らないことまでを。

「ふあっ、ん、ぁ、あ」

舌先でくすぐられると声を漏らしてしまうこととか、歯がかち合うほど深く責められると腰にキちゃうこととか。

もう何度もこの人としているから全て知られている。

「ん、や、やだ、ダメッ」

胸に触れてくる手に逆らえないことも。彼には知られていた。

「お願い、ここ、会社よ?!やめて、お願いだから…っ」

「なら別れるって言ったの、取り消してよ」

「!」

それはダメ。

だって…。

俯いた私に純也が囁く。

「ウソだよね、ユリ。俺と別れたいって言ったのは。今なら許すよ」

「ウ、ウソ、じゃ…」

「…」

「ウソじゃない…本当よ。私、純也と別れるから…ほんとに…キャッ!」

言った途端、ぎゅうっと胸を掴まれて悲鳴を上げた。

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