ディア・マイ・レイディ! (Page 2)

誠志郎は何か思案したのち、ふいに未緒の耳を歯を立てず食み、ふーっと息を吹きかけた。

小さく悲鳴を上げて、耳を押さえた未緒が目をまんまるにして誠志郎を見る。

「な、なに?」

「本人、目の前にいるんですけど」

唇を尖らせたまま、拗ねたように誠志郎がいう。

「そんな、画面のわけわからんヤツより、目の前のおれをかまったほうがいいと思うんですけど」

おでこをくっつけるほど近づいて、唇までちょんと付く。

「おれのほうが歌うまいし」

いじけ方があまりにも子どもっぽいので、未緒は思わず吹き出してしまった。

「テレビのもせいちゃんでしょ」

「でも目の前の人をかまうと、キスが付いてきますよ」

しばらく二人は見つめあってから、瞼を閉じ、ゆっくりとキスをした。

ちゅっと唇が離れると、未緒は口を押さえて、ぱたぱたと足を動かした。

「なにこれ、はっずぅ」

ほっぺたがりんごのように真っ赤になる。

誠志郎が、口を押さえる未緒の手の上にまた唇を押し当てた。

「はぁっ」

未緒の声が上ずる。

熱を持った目で、誠志郎が未緒を見つめた。

「もっとキスしよ……」

誠志郎の舌が、未緒の指の付け根をぐりぐりと抉る。

溢れた唾液がくちゅくちゅと淫猥な音を立てる。

「……んっ」

やけにくすぐったく感じる。おかしいことに未緒の身体は徐々に火照ってきていた。

「ねぇ……」

無防備な未緒の服の下に、もそもそと誠志郎の手が伸びてくる。

誠志郎は服の下をまさぐりながら、口を押さえたままの未緒の手を甘噛みする。

「手、どけて」

顔を真っ赤にして未緒が首を振る。

頑なに口元を押さえる手を退けない未緒に、誠志郎はその手を舐りながら、未緒をソファに押し倒し、上からのしっと跨った。

「んっ、んん?」

と同時に、誠志郎の手が未緒の脇を、こちょこちょとくすぐり出す。

「んっ!んんー!」

未緒が必死でもがいても、誠志郎は聞こえない振りをして続行する。

やがて耐えきれなくなった未緒は、口元を押さえていた手をとうとう退けてしまった。

脇を締めてくすぐりから逃れようとする。

「やッ、あはは、やめってってば!」

けれどまったく効果はない。脇の下でもぞもぞとうごめく指に永遠と悶える。

「キス、してくれたらやめます」

「なん、で敬語……ッ」

誠志郎の目は本気だ。未緒は、わかった、ととうとう観念せざるを得なかった。

未緒の返事に誠志郎はにっこにこに相好を崩す。

ちろりと出された舌に、未緒はおずおずと自分の舌を重ねる。

「ふふふ、んふ」

誠志郎が嬉しそうに笑う。ぴったりと唇が合わさると、笑い声に吐息が混じり、聞いてはいけないような、なんとも色っぽい声が漏れる。

口には次第に唾液が溢れ、誠志郎の舌が未緒の舌ににゅるりと絡みつき、キスが深くなる。

柔らかい舌の愛撫に、未緒は全身とろけて、そのままキスだけで軽くイッてしまった。

ようやく満足したのか、誠志郎が未緒の唇から舌を離す。

息も絶え絶えな未緒はむっとむくれて、誠志郎を突っぱねる。

「もう、変なことするから無駄に恥ずかしくなっちゃったじゃん」

ポコッと未緒が誠志郎の胸を叩く。誠志郎の反応はない。ようやく口を開いた誠志郎は無駄に神妙としていた。

「やべぇ、勃っちゃった」

誠志郎がいささか照れながら、自分の股間を見る。スウェットが不自然に盛り上がっている。

「え、え?」

いつもより息の荒い誠志郎がパジャマ越しの未緒の秘部に、勃起したものを擦り付ける。

「んっ……ねぇ、ちょっと」

服越しに当てがわれたそれは、次第に未緒にも熱を帯びさせる。

二人とも言葉少なくなり、しんとなった部屋に息の上がった呼吸音だけが響く。

「ベッド、行く?」

「……うん」

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