ねえ、おきてよ。 (Page 3)
股の間を擦り上げるたびにゆさゆさと胸が揺れる。堪らずに揺れるそれの先端を掬って、ぱくりと口に含んだ。
よだれを溢れさせて舐る。
「…………ぁ……っ」
耳を澄まさなければ聞こえないほどかすかな喘ぎが二千花から溢れた。
おれはいよいよ調子に乗った。
ちゅっと音を立てて乳首を吸い上げ、耳元で吐息たっぷりに囁く。
「二千花、起きないと入れちゃうよ?」
人差し指がかすかに動く。目は覚まさない。
「いいの?」
あんまりに反応がなくてさみしくなった。
起きないことにおれはちょっと面白くなく唇を突き出し、二千花の秘部を隠していた下着をずらした。彼女の可憐な薄桃色の花弁が露わになる。ぷくりとふくれたクリトリスに何度か陰茎の裏筋を擦るように当ててから、とうとうペニスを突き立てた。
入れた途端、中にきゅうきゅうと締め付けられる。
「あッッ…は………やば……ぁ…ッ!」
おかしくなりそうなほどの快楽に腰を振るのが止められない。
おれは欲望のままに、二千花の腰を掴んで突き上げた。
「あぁ……ぅ…ッ」
危うく中に出してしまいそうになり、慌ててペニスを抜く。
抜いた瞬間、勢いよく白い液体が宙を舞った。
二千花のお腹や胸、顔にまでかかる。
荒くなった息を鎮めながら、おれの跡がついた二千花を眺めた。愛おしげに頬に撫でる。
大分息が整ったところで、おれはいささか訝しんだ。
……二千花が起きない。
こんなに起きないのは流石におかしくないか?
行為中にも結局起きなかった。
自分でしといてなんだが、こんなことされて、ここまで反応がないなんてことある?
ここまできてまだ狸寝入りを決め込む理由はないと思うが……。まさか。
おれは顔にかけてしまった精液を拭き取りながら、二千花に顔を寄せ、耳を澄ませた。
本当に………寝てる。
血の気がサッと引いていく。
おれは恥ずかしさや情けなさ申し訳なさがブレンドされた酷い味の感情に顔をしかめた。
賢者タイムも入り心身に虚無が広がる。
熟睡していた彼女に無体を働いてしまった。
おれはそそくさと彼女の身体を清め、何事もなかったかのように布団をかけた。
枕に頭を乗せて規則的に寝息を立てる彼女。あどけなく眠り続けている。
起きなくてよかったような、起きてほしかったような。
彼女の寝顔に、おれは言いかけた言葉を飲んだ。
言放つ代わりに彼女の髪に顔を埋めた。
Fin.
面白いです
若干コントっぽいところが面白くて好きです。それでいてエロ可愛いくてすごい良いです。
りん さん 2020年12月24日