ねえ、おきてよ。 (Page 2)
最近は多忙に追われ、めっきり夜の営みというものとはご無沙汰だった。
溜まってるよなぁ、と服の下で存在感を増すものに視線を落とす。
トイレに行こうかどうしようか悩んでいると、二千花が引き止めるようにまた寝返りをうった。
ぷりっと引き締まったヒップがまろび出る。
おれは立ち上がりつつあった腰を折って、彼女の眠るベッドに膝を付けた。
もぞもぞと二千花が脚を動かすたび、オレンジランプの灯の下、色っぽい下着が見え隠れする。まるでこちらに見せつけているんじゃないかと疑うほど。
なあ、これは仕方がないだろう?
誰にともなく言い訳をして、おれは健やかに寝息を立てる彼女の横で下半身を露出した。
背徳感でどうにかなりそうなほど呼吸が荒くなる。
そっと陰茎に手を添わせると、それだけで達せそうな快感が走った。
腹の減った野良犬のように、はあはあと口で呼吸して、二千花の太ももに鼻を押し付ける。
息をするたびに二千花の匂いを味わった。砂糖でできた甘い花のような香りが鼻腔をくすぐる。
片脚を取り、本の表紙をめくるように腿を開く。
下着の端から、開かされた二千花の花弁が覗く。
その甘い香りを余すことなく集めようとして、奥へ奥へと進んだ鼻先が二千花の花芯に触れる。
布の薄い下着の上からでもわかる、ふっくらとした恥丘をなぞって陰唇にキスをする。食んでしまわないように堪えるのが大変だった。
「……………ぅ…っ」
出そう……。刺激を求める手が速まる。
二千花を起こしてしまわないように極力声を抑えて事に及んでいるから、呼吸が苦しい。苦しくて堪らない。
歯を食いしばりながら息を細く吐く。
このまま静かに、そっと一人でさっさと処理しよう。そう思っていたのに。
ふと二千花の寝顔を見たとき、頭の上から黒いインクでも垂らされたかのようなどす黒い感情が、じわりと胸に広がっていくのを感じた。
二千花の顔も火照って、呼吸が荒い。
声を抑えるかのように唇を噛んでいる。
おれはふらふらと夢遊病のように、二千花の蕾に唇を押し付けた。
下着の上から舌で割れ目をなぞる。
くぐっもった吐息が二千花の口から漏れた。
おれは確信した。
二千花は起きている。
起きて、おれの悪戯を享受している。
そう思うと、彼女がたまらなく愛おしくなった。唇を噛みずっと目を瞑って耐えている。狸寝入りまで決め込んで。
このままずっとこちらも気づかない振りをして意地悪していたい気持ちになってくる。
…でも、どうして我慢してくれているのだろう。
しばし思考を巡らせ、はたとおれはダイニングの花丸を思い出した。
カレンダーの。そう、今日はおれの誕生日だ。
つまりはこれが彼女からの誕生日プレゼント。
今すぐ起こして、ぎゅっと抱きしめてやりたくなった。けれど、せっかくの彼女の心意気。堪能しない手はない。
「寝てる……?」
なんて三文芝居を打って、彼女の脚の間に入り込む。
もうすでに揉みくちゃのネグリジュを胸の上までたくし上げる。
何にも覆われていない、剥きたての桃のようなバストがたわわと眼前に現れる。
まじまじとバストを目で堪能しながら、おれは膝立ちになり二千花の膝を掴んで、プレゼントの箱を開けるように左右に開いた。
下着の下で開く薄桃色の羽を想像する。
合わさった2枚の羽を割り裂くように、自身の男根を当て込む。
「……んっ………ぅぁ…」
ナイロンのツルツルした布地がほどよく敏感なところを撫でさする。割れ目を上下に行き来していると、だんだん布の下でぽこりとカリに引っかかるものを感じてくる。
下着が湿って温かく濡れてくるのが伝わる。
恍惚としたまま、おれはゆっくり腰を動かし続けた。
面白いです
若干コントっぽいところが面白くて好きです。それでいてエロ可愛いくてすごい良いです。
りん さん 2020年12月24日