覗き穴の劣情 (Page 2)

ぼくは片目をつぶって、カメラ穴を覗き込んだ。

昨日は真っ白なオフショルダーのワンピースを着て、撮影を行なっていた。

その前は浴衣を着ていた。

今日はどんな衣装だろう?

ぼくの気持ちは抑えられないほど早っていた。

カメラを持つ手に力が入る。これまで行われていた2人の行為を思い出し、今日これから起こることに期待が高まる。早くもペニスは甘立ち始めた。

彼女は、昨日と同じ白いワンピースを着て登場した。

なんだ、とぼくはいささか落胆した。流石の写真家先生も衣装のネタが尽きたか。

冷めた目で撮影現場を見守っていたぼくだが、何かの違和感に気がついた。

その違和感はすぐに、ワンピースの肩紐のせいだとわかった。ホルターネックのような紐が付いている。

はて、とぼくは首を捻る。たしかにワンピースは肩紐もないオフショルダーだったと記憶していたが……。

記憶違い?誤解していた?

しかし謎はすぐに解けた。

彼女がワンピースを脱ぎ始めたとき、ぼくは危うく、あっと声を出してしまうところだった。

纏う衣類のなくなった、生まれたままの姿の彼女の身体には、無骨な麻縄が巻きついていた。

シミひとつない滑らかな肌全身に這い寄るように巻きついている。

それは彼女の身体に綺麗な菱形を作るように括られ、彼女の動きを適度に制限していた。

恥ずかしいのだろう、彼女が俯く。

その頬を、肩を、背中を、腰を……。

縄で縛り上げられ突き出た両の乳房を、夕日が赤く照らし出す。まるでスポットライトのようだと思った。

夕焼けは彼女の身体のシルエットを淫猥に映し出していた。

なんて美しく、神聖で、淫らなのだろうか。

ぼくは息をすることも忘れて、彼女に魅入っていた。

男が恭しく彼女の手を取り、持ってきた背もたれ付きのチェアに座らせる。

肘置きに彼女の脚を掛け、縄で縛る。

左右の脚両方、肘置きに括りつけられたとき、ぼくのペニスは痛いほどに勃起していた。

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