彼の誕生日にしてほしいことを聞いたら「オナニーを見せて」と言われてしまい…
大好きな彼の誕生日。手作りケーキや手料理でもてなすのはもちろん、私にしてほしいことや欲しいプレゼントがないかを彼に聞いてみた。すると、「オナニーをしているところを見せてほしい」と驚きのお願いをされてしまい…。
お付き合いをしている冬馬(とうま)くんのお誕生日がやってきた。
私は一ヶ月以上前から、料理はどうしようか、ケーキはやっぱり手作りかな、などいろいろと考えを巡らせていた。
そして彼の誕生日当日。
綺麗なキャンドルや花瓶に生けたバラで大人な雰囲気を醸し出しつつ、会社から帰ってきた彼を出迎える。
「冬馬くん、おかえりなさい。お誕生日おめでとう」
「ただいま穂波(ほなみ)。わ、これはすごいな」
私は冬馬くんが脱いだスーツのジャケットを受け取ると、丁寧にハンガーにかけてクローゼットにしまう。
彼の目は、料理やバースデーケーキに釘付けになっていた。
「気に入ってもらえたかな?」
「もちろん。本当にありがとう」
私たちはシャンパンで乾杯した後、とりとめもない話をしながら食事した。
冬馬くんは私が作った料理をなんでも美味しそうに食べてくれて、頑張った甲斐があったとホッとした。
一緒にお風呂に入り、ほろ酔い気分になった私は、パジャマを着ている冬馬くんに後ろから抱きつく。
「ねぇ、冬馬くんはお誕生日プレゼントに何か欲しいものはないの?」
「うん。穂波にこうして料理を作ってもらえただけで、十分嬉しいよ」
冬馬くんは物欲がない方で、一人暮らしをしている部屋にも必要最小限の物しか置いていない。
無難にネクタイでもプレゼントしようかと思ったが、仕事で使う分はそれなりにあるからと断られてしまった。
「それなら、何か私にしてほしいことはない?」
「穂波に、してほしいこと?」
「そう。疲れた時にマッサージとかさ」
「穂波は、どうしても俺に何かしたいの?」
冬馬くんは笑いながら、私の額にキスをする。
もちろん、何かをあげることだけが愛情表現ではないのはわかっているものの、彼が生まれた日に対する祝福をしたいのだ。
「じゃあさ、穂波がオナニーしているところを見てみたいんだけど」
「は!?」
予想外のお願いをされてしまい、私ははしたなくも大声を出して驚いてしまった。
「やっぱり、ダメかな?」
「ダメに決まってるでしょ、そんな恥ずかしいこと…。エッチの時に、私から冬馬くんを気持ちよくさせるんじゃダメなの?」
「ん~、そういうことじゃないんだよね。穂波が一人でよがっている姿を見たいっていうか」
冬馬くんに真面目な顔で返答されてしまい、私は赤面して俯いてしまった。
「聞いたことなかったけど、そもそも穂波ってオナニーするの?」
「もうやだ、そんな話」
私は冬馬くんの筋肉質な胸元に頭をこすりつけ、恥ずかしさをごまかす。
本当は、冬馬くんとお付き合いをする前には、ほぼ毎晩といっていいほどオナニーをしていた。
彼のことが好きすぎて、いつか自分のものにしたいと思っていたから。
「ねぇ、穂波。いいだろ?」
「…一回だけ、だからね」
とうとう観念して、私は頷いた。
オナニーものを謳うのならば、もっとオナニーシーンが具体的じゃなきゃだめなんじゃない?つまんない。
らまん さん 2020年8月31日