幼馴染で振られてばかりの彼の寝顔が可愛くて、思わず勝手に触れちゃいました。 (Page 2)

「こら、ひとを化け物みたいに…」

「お、お…起きてたの!?」

驚きすぎて思わず言い淀んでしまう。

瑛士がむくっと起き上がり、私をまっすぐに見つめる。

私はビクッとして固まった。

「ね、今のなに?」

勝手に触れられて、怒ってる?

「えっと…なにか、ありましたっけ?」

とぼけて見せるが、万事休すだ。

そう思ったとたん、ルルが私と瑛士の間に無理やり入ってきてゴロンと寝そべった。

その愛らしさに思わず笑ってしまう。

「ルル…喧嘩してると思って心配してるのかな?」

「まじ?ルルぅ心配すんなぁ」

猫なで声で瑛士が言う。

「あはは、じゃあ私部屋で寝る。おやすみぃ」

今だ!とばかりに、私は笑って誤魔化して部屋へ向かおうと背中を向けた。

「ちょっと待て」

不意に腕を掴まれた。

「ん?」

「ん?じゃなくて…待って」

「何…怖いよ?そんなに悪いことしてないじゃん…」

「なんで触ったの?」

「…瑛士の唇プルプルで気持ち良さそうっていうか…特に意味はなかったの!ほんと、ごめんって」

掴まれた手をほどこうとするが、瑛士はどうしたわけか離さない。

「…じゃあ、もう一度触ってよ」

強く腕を引かれ、私は瑛士の胸の中にいた。

さっきまでそばにいたルルはいつの間にか何事もなかったかのようにソファの上に座っている。

「…ちょっと瑛士?冗談やめ…」

「麻衣、お前って…俺のこと好き?」

「…好きって、そりゃあ幼馴染だし」

胸板に押し付けられている頬から瑛士の鼓動がドクンドクンと、響いてくる。

「麻衣…答えて…」

瑛士の心臓がまた一段と強く鼓動を打ちはじめ、不意に彼が私の顎をそっと掴んだ。

「好き…だよ?」

私たちは見つめ合い、軽くついばむようなキスを繰り返す。

瑛士はもう一度、私をきゅっと抱きしめた。

「…ね、ベッドに運んでもいい?」

瑛士はすいっと私の身体を持ち上げて、寝室のドアに手をかけた。

ベッドに寝かされると、私は少し慌てた。

「瑛士…ちょっとまって」

「無理、我慢できない」

再び唇が触れ、今度は感触を確かめるようにはむはむと唇を重ねあった。

酸素を求めて荒くなる息遣いに、私は興奮をおぼえた。

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