“推し”のバンドマンとライブ後にバッタリ!Barで酔いつぶれた私はホテルに連れ込まれて… (Page 5)
「わかるよー。俺、視力2.0あるからさ」
目良すぎでしょ、とマスターが笑う。
「あ…はい…」
いつも小さい声が、緊張で更に小さくなってしまう。
「んー?何て?」
聞き取れなかったのか、ヨウが隣の席に移動してきた。
「人違いじゃないよね?結構前から来てくれてるの俺知ってるよ」
無邪気にニコッと笑うヨウ。
近くで見ると顔がすごく小さい。
そうか、顔が小さいから目が更に大きく見えるのかーー
そんなことを考えながらヨウの顔を見ていた。
「何?俺の顔なんか変!?」
ヨウがおどけてみせる。
「いや、ちが…えと…顔小さいなって…思って」
たどたどしい言葉しか出てこない。
「え、マジ!?あんま言われたことないなー。でもありがとね、嬉しい」
自分の心臓の音がバクバク聴こえてくる。
ヨウが目の前に居て、自分に話しかけてくれてるなんて…
「あのっ…すみません、お邪魔…だと思うので、私」
今度こそ席を立とうとした。
私の服の袖をヨウが引っ張る。
「邪魔なんかじゃないよ。おいで」
肩を抱き寄せるようにして、席に座らされる。
「へ…!?」
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