男友達の見たことがないオスの表情に、ドキドキが止まらない…!

・作

久しぶりに会った男友達と、酔った勢いで…なんとも思っていなかったはずなのに、オトコの顔をした彼に興奮してたまらなくなってしまう。アルコールで火照った身体は、彼を求めて高まっていく…

「明日も用事あるからごめんねー」

せっかく盛り上がっていたところだったのに、そう言って二人は帰っていった。
残されたのは、私と亮の二人だけだ。

大学時代の友人の亮と私、それから帰っていった友人二人は、卒業以来一年ぶりの再会だった。
私の部屋での宅飲みはまるで学生時代に戻ったようで、積もりに積もった話で盛り上がっていた。でも、気付けばもう日付も変わっている。
さらりと帰ってしまうのが彼ららしい。

(まあ次もすぐ集まればいいか)

亮と二人でも充分楽しいので、私は気にしなかった。

「まあいっかー、二人で飲も」

「おー」

残されたお酒の缶はまだ何本もあって、亮と一緒に新しい缶を開ける。
だいぶ酔っぱらってふわふわしているものの、明日も休みだし問題ないだろう。
身体が熱くて、横にいる亮の体温も伝わってくる。
一人暮らしの小さな部屋に、ベッドとローテーブル。ローテーブルには缶とおつまみが散乱していて、私と亮はベッドにもたれる形で隣り合って座っていた。

「亮の腕あっつ」

「梓(あずさ)もな」

ふふ、と二人で笑う。隣り合った二人の腕がくっついて、お互いの体温が感じられる。

「ていうか、さっきこんなに近かったっけ?」

酔っぱらっているせいで、思ったことがそのまま口に出る。

「んー?」

亮も同じで、ぼんやりと相槌を打ちながら、私の方に顔を向けてきた。

「あれ、顔近くない?ふふ、距離感やば」

亮の顔が、私のすぐ目の前にある。酔っぱらって頬は紅潮し、吐息の温度が感じられる。
酔っぱらっている時はどうも距離感がよくわからなくなってしまう。

「まだ距離あるじゃん、ほら、まだ近づける」

「えー?」

当たっていた腕が動き、亮が私の二の腕をつかむ。
亮の身体がより近づいてきて、それと同時に顔の距離も縮まる。
こつ、とおでことおでこが当たって、二人して視線を合わせる。
頭がぼんやりして、瞼を下ろした途端、唇に柔らかいものが当たった。

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