恥辱 (Page 2)
「今の彼氏さぁ~最近セックスしようって言わないんだよねぇ~」
そんな作り話をしていると、自分が何しているのかと不安になる。
だって元カレとセックスしていることでしか、自分の価値を見出せないのだから。
抱かれなくなったら終わりだなという感覚が嫌で、彼氏を作るのが怖くなった。
最初の数週間はラブラブだし、毎日セックスをするのが当たり前だった。
刺激がなくなってくると、どうしてもセックスレスになっていってしまう。
世の夫婦のセックスレス率ってどのくらいなんだろうかと、個人的には8割以上はセックスレスなのではないかとすら思う。
恋人同士ですら、そうなのだから夫婦はどんな気持ちで生活しているのだろうか。
「お前って、本当に冷めるの早いよね」
「私が原因っていいたいの?」
「俺の時は、やる気が一気になくなってたしなぁ」
案外男というものは、自分が飽きられているということに敏感なようだった。
私もだけど、やっぱり知らない相手との身体の関係を知るのがセックスなのだと認識してしまった以上刺激がないセックスには魅力を感じない。
割り切って性感のみの関係を築けているのなら、この関係は大成功だと思う。
「お前さ、外でしたことある?」
「正直ない、だって捕まったらどうするの?」
「それがスリル」
彼女とはできないプレイがしたいから、セフレとこそこそ会っているのは知っている。
だって、さっきまでしていたプレイは、プライドの高そうな今の彼女とはできないだろう。
手錠で拘束して、ローターやバイブで失神するまで責めたてるようなS男には絶対に見えないし、彼女にはM男ってバカにされているらしい。
でも、今日もいい感じに気持ちよかったんだけどね。
付き合ってた頃はローションがないと痛くて嫌だったけど、別れたあとにこんなプレイで気持ちよくなれるなんて意外だったなぁ。
しかもこんなにドSでしたっけ?ってぐらい責めるのが上手いし、彼女への鬱憤を身代りをするのも快楽に溺れられて別にいいんだけどね…。
太ももの間にいる元カレを撫でていると、嬉しそうに笑う。
「じゃあ、今度は俺が指定した場所で…」
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