付き合ってからもなかなか手を出してくれない年上彼氏に誘惑作戦
大学生の梨花(りか)は、3歳年上の社会人、蒼(あおい)と付き合って3ヶ月。仲はいいのに夜は全く手を出してこない蒼に痺れを切らした梨花は、精一杯の誘惑作戦を思いつく。「蒼さん、しよ?」果たして梨花の誘惑作戦は上手くいくのか?
「おかえりなさい~!」
「ただいま、梨花」
「今日は仕事終わるの早かったね!」
「うん、久々に土日もゆっくりできそうだよ」
蒼さんは3歳年上の彼氏で、社会人2年目だ。週末は蒼さんが一人暮らししている家を訪れることが多い。
「梨花はもうお風呂入った?」
「うん、入った!さっき沸かしておいたから、今から入ったらちょうどいいよ」
「ありがとう、じゃあ先に入ってくるよ」
付き合って3ヶ月、喧嘩することもなく仲良く過ごしているが、ひとつ悩みがある。
蒼さんは、私に手出ししてこない。
デートをするときは手を繋いでくれるし、一緒に寝る前はハグをしてキスをしてくれる。でも、その先にどうしても発展しないのだ。眠くないとアピールをしても、私の頭を撫でて話をするだけで、私はそのうち眠りに落ちてしまうのだ。
今日は金曜日、土日はお互いに予定もないので今日はチャンスだと思っていた。
蒼さんはあまりお酒が強くない。2缶ほど飲めば少し顔を赤くしてふわふわした状態になるのを知っている。
「今日は絶対うまく誘うんだから」
意気込んだ私はコンビニで買ったお酒を冷蔵庫にあらかじめ用意している。ご飯の後に一緒に飲む誘いをして、大胆に誘ってみようという計画だ。
*****
夕食を食べ終え、洗い物をしながらしれっと飲みの誘いをする。
「蒼さん、せっかく早く帰ってきたし今日は飲まない?お酒買ってきたよ!」
「お?珍しいね。今日は久々に飲もっか!」
「やったー!」
小さくガッツポーズをする。まずは計画の第1段階クリアだ。
私たちは洗い物を終え寝る準備を済ませると、ベッドでお酒を飲み始める。
「蒼さん、今日はたくさん買ってきたから気にしないで飲んでね」
「俺がそんなに強くないの、知ってるでしょ?」
蒼さんは笑いながらお酒を飲む。あっという間に1缶目を飲み干し、2缶目で飲むスピードが遅くなった蒼さんにすかさず声をかける。
「ねえ蒼さん、私もう2缶飲んだよ?」
「あんまり煽るなって~」
仕事の疲れからか、すでに蒼さんに酔いが回っているのがわかる。少し舌っ足らずで滑舌が緩くなる。顔も少し赤いのを私は見逃さなかった。目もうとうととしている蒼さんに、私は最後の攻撃をかけた。
「蒼さん」
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