年下彼氏を嫉妬させてしまった夜

・作

大学生の橋下菜々美は、クラスで仲良くなった年下の松本晃(こう)と付き合っていた。ある日、サークルの飲み会に出かけた菜々美はいつものように飲み会の途中で連絡を返そうとするものの、なんと携帯の充電が切れてしまったのだ。帰宅すると普段は優しい彼氏が嫉妬して拗ねていて…

「菜々美、最近彼氏とはどうなのー?」
「えー何もないよ~順調!笑めっちゃ好き!笑」
「ねー惚気じゃんー羨ましすぎ」

私には1つ年下の彼氏がいる。クラスで知り合って仲良くなった後輩で、もうすぐ付き合って半年と順調に交際は続いていた。
今日はサークルの飲み会だ。いつもは飲み会中にメッセージを返すのがお互いに暗黙のルールのようになっていた。

「もっと飲みなよー!次のお酒頼む?」
「うん!ちょっと待ってねメッセージだけ返すね」
「いい彼女だねー」

飲み会も半ばとなって、連絡をしようと携帯を手に取る。

「…あれ?つかない」

ところが、電源をつけようとしても画面は真っ暗なままだ。

「壊れちゃったのかな…もしかして充電切れちゃった?」

いくら試しても電源はつかず、モバイル充電器も持ってきていない。

「ねー誰か、モバ充持ってない?よかったら貸して欲しいんだけど…」
「うわーごめん今日俺持ってきてないわ」
「えー私も持ってない…」

その場にいるみんなも全滅。

「ありがとありがと、帰ったら充電切れてたって話すから大丈夫!」

飲み会は終電近くまで続き、久しぶりに集まったこともあってかなり盛り上がった。
いい気持ちになるくらいに酔い、電車に乗って家に向かった。

*****

「おかえり」
「ただいまー!」
「楽しかった?」
「うん!楽しかったよ!」
「よかったね」

いつものように玄関先で彼氏が迎えてくれる。心地よく酔った私は彼氏に抱きつこうとすると、その手をぱっと払われた。

「晃?どしたの?」
「…菜々美、酔ってるね」
「んーちょっとだけね、結構盛り上がってさ~、」
「メッセージ返すの忘れるくらい、楽しかったんだ?」

冷たい声で言い放たれ、携帯の充電が切れていたことを思い出す。

「あ、そうだった!!ごめん、充電切れちゃってさ…連絡返せなくて、ごめん」
「ふーん」
「ごめん…怒ってる?」

そっけない声で答える晃に恐る恐る問いかける。

「仕方ないとは思うけどさ」

突然晃が振り返ったと思うと、私の体を壁に押し付ける。

「こんな可愛い服着て、そんな可愛い顔して、酔って、男もいて、ずっと夢中になってたって思ったらいやだ」
「ちょ、晃、っ、」

腕を壁に押さえつけられ、強引にキスをされる。無理やり口を開けて舌が入り込んできて、呼吸が乱される。

「待って、んぅ…っあ、晃、」
「うるさい、待たない」

晃は私の手を引くと、リビングのベッドの上に私の体を投げるように放り出した。

「ごめん、でも嫉妬させる菜々美も悪い」
「待ってよ、ごめんってば、」

抵抗も虚しく、身につけていた服を脱がされていく。晃はあらわになった素肌に、キスを落としていく。酔いで熱った体がさらに熱くなって、汗がじわりと滲むのを感じる。

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