ブラック企業で毎日モヤモヤしてたアラサー女子が希望とエッチに満ちた起業セミナーでビジネス開眼!?
ブラック企業でうんざりの毎日。いい転職先もないし思い切って起業しちゃう?そんな独身アラサー女子がセミナーで出会ったイケメン受講者。仰天のビジネスプランで仕事も恋もバラ色に!?
「起業かぁ…」
優希奈はため息と共につぶやいた。
勤めて10年になる今の会社には、ほとほとうんざりしている。
その旧態依然とした体育会系体質やセクハラの意味がわかっていないエロ上司たち。
毎日毎日、単調で終わりのない膨大なデータ処理…。
おまけに正社員なのに、コンビニのバイトの方がよっぽどマシというほどの薄給。
こんなところに何年いても貯金も成長もできない。
モヤモヤ気分で転職サイトを眺めるのが最近の日課となっていた。
そこに降って湧いたように、旧友からの起業セミナーのお誘いメール。
「現状打破のために、とりあえず話だけでも聞いてみようかな」
少々の胡散臭さを感じながら、旧友のドタキャンというアクシデントも乗り越えて、がんばって定時で退社して一人セミナー会場にやって来たのだった。
セミナーは講師の話こそありきたりな内容だったが、実践的なワークもあり大いに有用であった。
受講者同士でグループをつくり起業シミュレーションを行うというものだが、優希奈は道彦という男性と同じグループになった。
グループワークで、漠然とカフェ開業の構想を披露した優希奈だったが、すぐに試練が訪れた。
道彦が柔和な口調ながら、資金計画の甘さやターゲットとする客層がしぼりきれていないことを鋭く指摘したのだ。
また、話の流れで30代前半で独身であることを優希菜が明かすと、別の女性メンバーからも、今後の結婚や子育てと事業の両立を考え、理解あるパートナーを選んだ方がいいとアドバイスされ、ちょっと考え込んでしまった。
今の彼氏がはたして起業を受け入れてくれるか非常に不安なのだった。
一方、道彦は、今は会社員だが、すでに退職届を提出していて今年度いっぱいで辞める予定であると告白した。
さらに、大人しそうな見た目と裏腹に、熟女専門のデリバリーヘルスの起業を準備していると明かし一同びっくり仰天。
店名も決めていて「シル婆ァ人材センター」!
ちょっとふざけた名前だが、なんだか妙にリアリティがある。
貯金と退職金で資金の準備も進めているとのことでメンバーの尊敬を集めたのだった。
普通に考えると性的サービスは若い女性からしてもらう方が喜ばれそうだが、世の中には熟女の需要も一定数あり、全国的にも専門店が少ないため有望な市場なのだという。
盛り上がってきたところだったが、時間切れでセミナーは終了となった。
「まだまだ、話し足りないですね。優希奈さんのカフェの話をもっと詰めたいですよ」
帰り支度もそこそこに道彦との会話が弾む。
「そうね。道彦さんのデリヘルのお話も現実味があるし、もっと詳しく聞きたいわ」
「実は、僕、明日も朝一でこのホテルで別のセミナーがあって、部屋をとってあるんです。部屋で話しませんか?カフェ起業の資料もあるので見てほしいし」
「え~!?急展開ね。でも、まあ、お話だけなら…」
というわけで二人は道彦の部屋へ向かった。
部屋は広めのシングルルームで応接セットもあり、二人は向かい合って、ルームサービスの食事もそこそこに夢中で話し込んだ。
「見て。これは別なセミナーでもらった資料。カフェは特に資格とかも必要ないし比較的開業しやすい業種だけど、競争も激しくて廃業率も高いんだ」
「ふ~ん。カフェっておしゃれだしのんびり経営できそうなイメージがあったけど、結構厳しいのね…。ところでデリヘルはどうなの?」
「風俗全体でマーケットは縮小していて、維持費のかかる店舗型は儲からなくなって廃業が増えているよ。警察の規制も厳しいしね」
「働くおばあさんたちはどうやって集めるの?」
「いや~問題はそこなんだよ…。ハローワークで募集するわけにもいかないし、おばあさんたちはウェブの求人サイトとか見ないだろうしね」
「道彦さんほどのイケメンなら、おばあさんたちが集まるイベント会場とかでスカウトできるんじゃない?」
「ははは、だといいけどね。おばあさんたちの口コミで友達を紹介してもらえると助かるよ」
「そうだ!私がおばあさんたちをターゲットにしたカフェを開いて、そこでスカウトすればいいのよ!」
「それは名案だね!割のいいバイトを探してるとか、エッチに興味があるおばあさんが集まりやすいようなお店を作ればいいんだよ。それなら僕もカフェの開店資金の協力ができるよ」
「ターゲットがおばあさんと決まったら、お店の方向性も見えてきたわ。ありがとう!」
「僕たちはいいビジネスパートナーになれそうだね。ところで優希奈さんはプライベートのパートナーにはカフェのことは相談してるの?」
「う~ん…。相談してもできっこないってバカにされそうだわ。最近は仲も冷え切ってるの…」
「悪いこと聞いちゃったね…」
「いいのよ。彼とはどのみちうまくいかない運命なのよ…」
この作者の話は他のも含めて擬音が多くて品がなく、どちらかというと男性をターゲットにしているイメージがあります
匿名 さん 2020年5月13日