「あの子は彼のもの」私の好きな人は、もうすぐ結婚してしまう子に恋している。お祝いパーティーで酔った後、私は彼の手を引いてラブホテルへと向かい… (Page 3)

「美波」

意識が現実に引き戻される。

土浦くんは私の口から陰茎を引き抜くと、抱え込むようにしてベッドに押し倒す。

脱がされた下着はすでに湿っていて、彼は私を四つん這いにして後ろから指を挿入した。

「あっ…あっ」

くちゅ、くちゅ、といやらしい水音が響く。

土浦くんがそのままあそこに舌を這わせ、割れ目に侵入してくる。

こんなにも欲しかった人が、今、私のあそこを舐めている。

「あ、ああんっ、あ、あっ」

いつもよりもずっと感じた。

私が彼に好意を持っているということもあるけれど、それ以上にテクニックがあった。

土浦くんは私のお尻を持ち上げると、そのままグッと挿入し、激しく腰を振る。

「ああぅっ!あっ、あっ、あっ、あっ」

頭の中が真っ白になるほどの快感が波となって押し寄せ、私も彼そのものを締め付ける。

正直、身体の相性はかなりいいと思った。

「ん、んぅっ…、あっ、あっ、あっ、あっ」

喘ぎ声が規則正しいリズムとなって溢れ出る。

「後ろからする時って、ちょっと恥ずかしいよね…」

いつだったか風香が言った。

正常位でのセックスは抱き合っているからいいが、後ろからは自分が相手を見ることができないので、より犯されている気がする、と。

 

「でも、先輩がずっと『愛してるよ』って言ってくれるから、いいかなと思って」

 

土浦くん、私にも、「愛してる」って言って。

風香はもう、景都先輩のものだから。

だからあなたは、私だけのものになって。今だけでも。

「土浦くん、好きっ…ああうっ!!」

「ん、美波…」

「あ、気持ちぃ…土浦くん、好…き…好き…」

 

土浦くんが私の身体をきつく抱きしめ、ラストスパートをかける。

「あっ、あっ、…あああああっ!!」

私がイクと同時に、土浦くんから吐き出された熱いものが背中に降り注いだ。

この時にわかった。

彼は、私を風香に見立てて後ろから犯していたのだと。

 

「身体、きつくないか?」

まだ夜の気配が漂っている早朝、私と彼はホテルを出た。

もちろん、手なんか繋がないまま。

「平気」

私は笑顔で答えると、彼は気まずそうに目を伏せる。

好きな女の親友と寝てしまったという罪悪感が、全身からにじみ出ているのが痛いほど伝わってきた。

「じゃあ俺、こっちの駅だから」

「うん。じゃあまたね。次は風香の結婚式で」

「おう」

私は、彼が見えなくなるまでその後ろ姿を見送った。

けれど、土浦くんは一度だって私の方を振り返りもしなかった。

 

もしも、彼が私の方を振り向いてくれたなら。

私は駆け寄って、抱きしめて、もう一度「好き」だと伝えたのだろうか。

答えが出ないまま、私は膝を抱えて静かに泣いた。

目を閉じても、抱き合わなかった土浦くんの顔は、思い出せなかった。

Fin.

この作品が良かったら「いいね!」しよう

1

公開日:

感想・レビュー

2件のレビュー

「あの子は彼のもの」私の好きな人は、もうすぐ結婚してしまう子に恋している。お祝いパーティーで酔った後、私は彼の手を引いてラブホテルへと向かい…のレビュー一覧

  • う~ん・・残念。
    作者さんの作りたかったストーリーとかキャラの感情とか・・
    頭の中に色々思い浮かぶんだけど。
    残念なのは文章が「た。」「だ。」で切られてる所が多いと感じますよ。
    完了形&過去形の文章は読み手が理解できなくなります。
    そこだけ直すと切なく哀愁の有る良い小説と思います。
    こんな事書いてごめんなさい。

    匿名 さん 2020年5月9日

  • せつな

    匿名 さん 2020年5月9日

レビューを書く

カテゴリー

月間ランキング

人気のタグ

クリトリス クンニ 愛のあるSEX キス ちょっと強引に 愛撫 我慢できなくて クリ責め 乳首 思わぬ展開 指挿れ 乳首責め イキっぱなし ラブラブ 働く女性 ベッド以外 彼氏 胸きゅん 潮吹き いじわる フェラ 言葉責め 中出し 好きな人 年下クン 年上の男性 OL スリル ちょっと過激に 告白

すべてのタグを見る