彼氏のエッチが優し過ぎて物足りないと友達に愚痴ったら、そのことを彼氏にバラされて帰りの車の中で激しく愛されて…
女子会で飲み過ぎて、彼氏とのエッチの不満をぶち撒けてしまった鈴は、迎えにきてくれた彼氏へ愚痴の内容を友達に大暴露されてしまう。彼氏はニコニコ聞き流してると思っていたけれど、車の中で二人きりになった途端、いつも穏やかな彼が豹変して強引に責められてしまい…
「私はー!本当はねぇ!もっと熱く強引に抱いてほしいんだよぉ!」
一気に空にしたビールの空き缶をドンッとテーブルに置いて、私は声を荒げた。
「あひゃひゃっ!鈴ちゃんすごい酔ってるー!」
「いいぞいいぞー!もっとぶっちゃけろー!」
そんな私を眺めながら、親友二人は愉快そうに盛り上がる。
今日は長年の親友のアパートで女子会中。
そして、今は私の恋愛の悩みで盛り上がってるところだった。
私は、職場の後輩である高嶋蒼介君と付き合い始めてもうすぐ二ヶ月になる。
彼のことは、優しいし格好いいし大好き。
でも、時々優し過ぎて物足りなく感じてしまう。
それは主に、エッチの時がそうだ。
「ダメーって言うと、本当にやめちゃうんだよ?」
「やば!それはないわ!」
私の深刻な不満に、親友達はケタケタ笑っている。
「でもさぁ実際、身体の相性って大事だよね。私だったらどんなに性格良くても、エッチが合わなかったら続かないもーん」
親友の優梨奈は、そう言いながら何本目か分からないチューハイのプルタブを開けた。
そういうものなのかな…。
それって、逆に彼が私に飽きる可能性も有り得る訳で…。
酔いのせいか深刻に考え始めていると、ピンポーンとチャイムが鳴った。
「ほらほら!噂の優男彼氏が迎えに来たよー!ハーイ!」
ベロベロに酔っ払ってるもう一人の親友真波が、そう言って玄関の方へ千鳥足で駆け出して行って、私は慌てて真波の後を追った。
「ちょっと真波!待って待って!」
慌ててそう声をかけたけれど既に遅く、真波は玄関扉を躊躇なく開けた。
「こんばんわー…、やば!超絶イケメンきたー!」
テンション高くそう言い放つ真波に、流石に苦笑いしてしまう。
扉の向こうに立つ、困ったような笑顔の彼を目にして、嬉しいような気まずいような微妙な気持ちになった。
彼氏の話で盛り上がるうちに、真波が実物を見てみたいと騒ぎ出して、迎えに来てほしいと言う口実で彼を呼び出してしまったのだ。
「ちょっと真波!流石に近所迷惑…」
そう言いながら後を追ってきた優梨奈も、彼を見て息を呑んだ。
「高嶋君、ごめんね急に呼び出して…」
咄嗟にそう彼に声をかけた。
「え?苗字呼び?」
真波にそうツッコまれてギクッとしてしまう。
元々職場の先輩後輩関係。
今もそこから抜け出し切れなくて、なんとなく気恥ずかしくて下の名前で呼びにくい。
「大丈夫だよ。鈴さんが夜道を一人で帰る方が心配だし、逆に呼んでくれて嬉しいよ」
そう言ってニッコリ笑う高嶋君を、親友二人は驚愕の表情で見つめてて、なんだか気まずい。
「ムカつく…悩みじゃなくて惚気じゃん!帰れお幸せに!」
優梨奈にそう茶化されて恥ずかしくなってしまう。
「分かったよー帰るから!」
そう言って荷物を取りに奥に戻ろうと急ぐ。
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