7年目の逃避行
瞳は夜の繁華街で、財閥の息子である貴史と、運転手の陵治と出会う。学生時代、何もいわず居なくなったふたりにとって突然の再会だった。貴史は瞳を愛人としてマンションに住まわせ、陵治と瞳は短い時間の逢瀬を重ねていた。ある夜、貴史が詐欺容疑で逮捕され、ふたりの逃避行が始まる…。
7年前の暑い夏の夜だった。
財閥のボンボン息子で社長をしている貴史と、貴史の運転手をしている陵治は、夜の街を歩いていた。
ふたりは、まだ夜の街に馴染んでいない瞳に出会う。
陵治と瞳にとっては、突然の再会。
学生時代付き合っていたふたり。
陵治は、親の借金が原因で突然町から姿を消し、付き合っていた瞳に何もいえなかった。
貴史はそのことを知らず瞳に一目惚れをし、店に金を積み自分の愛人にした。
瞳にマンションの部屋を買い住まわせたが、貴史は妻の居る家には帰らなかった。
貴史が何をしても、瞳は心開かない。
瞳が貴史の愛人になったのは、陵治の存在だった。
疑い深い貴史の目を盗んで、7年間ふたりは短い時間の逢瀬を重ねた。
*****
ソファに座り、テーブルの上の黒いスマホの画面を眺めていた。
『貴史がエレベーターに乗った』
表示された陵治からのメッセージを読み、瞳は急いで立ち上がり窓際に向かった。
美しい夜景をカーテンで閉じながら、遠い階下を見た。
黒い車の横に立って見上げている陵治が、瞳の目に小さく映っている。
玄関のドアが開いた音が、瞳の耳に入る。
「何やってんだよ」
リビングのドアが開き、スーツ姿の貴史は低い声で呟くと、窓際にいる瞳に近づいた。
瞳が閉めたカーテンをイライラしながら開け放った。
「お前のためだけに、この部屋借りてんじゃねぇぞ!」
貴史は、距離を取って逃げる瞳を捕まえ、両腕を握って激しく揺さぶった。
「何とか言えよ!!」
無言でニラみつける瞳と目が合うと、貴史は力強く身体を引き寄せ抱きしめた。
「仕事でゴタゴタしてて…すまん」
瞳の唇を強引に奪ったあと、身体を反転させて大きな窓ガラスに押しつけた。
「い、イヤ!止めて!!」
後ろから、ニットワンピースの裾を捲り上げ、抵抗する瞳の身体を押さえつけた。
Tバックの脇から貴史の指先が、秘部の周りをせわしなく動かす。
「止めて!!!」
「止めてって…お前のここは、何でいつ触っても音立てるくらい濡れてるんだよ?」
溢れ出た愛液を貴史の指にまとわりつかせ、瞳の秘部の中にググっと入れた。
「や、やめて!…い、いやぁ!!」
濡れているTバックのクロッチをずらすと、貴史はバックから一気に瞳の奥まで入れた。
「い、いやぁぁ…あぁああああぁあ」
「はぁっ…ぅっ…こんなに濡らして…俺のが、ほしかったんだな?…あぁッ、そうだろ?」
抵抗を諦めた瞳のワンピースを脱がすと、ブラジャーのホックを外した。
貴史は、呻きながら瞳の豊かな両胸を掴み、後ろから激しく秘部の奥を突いている。
「あぁああぁん…あぁっあぁん」
「はァ…あっぁア…瞳、瞳…」
貴史には見えていない。
瞳は、目に涙を浮かべ、階下に小さく見えている陵治の姿を見て喘いでいた。
まるで
サスペンス劇みたいで
うっとりしました
続編を希望します
麻奈美 さん 2022年4月23日