彼と念願の初めてのあまあまえっち (Page 4)
ようやく奥まで入りきったときには誠は汗だくで、荒い息をこぼしていた。
私は何とか顔を上げて、誠にキスをする。
すると誠に肩を押されて、枕に頭を落とされる。
誠は腰を動かさないまま、私に何度もキスをする。
繋がった部分がひどく熱を持って、けれどだんだんと自分の体のようになじんでくる。
舌を絡めて、抱き合って、すごく満たされているのに、少しずつ物足りないような気持ちになって。
「誠……」
キスの合間で名前を呼んだ声は、自分でも驚くくらい熱がこもっていて。
誠はそれに応えるようにゆるく腰を動かした。
ゆっくりと抜いて、入れて。
体の中をずるりと移動すると奇妙な感覚が背筋をゾワゾワとかけ上がる。
奥に当たると勝手に体が震えて、声がもれる。
きゅう、とお腹の下のあたりに力が入って、足ががくがくと震えた。
「美鈴」
名前を呼ばれて、目が合って。
熱をはらんだ呼吸同士が重なって、腰の動きがだんだんと早くなる。
気持ちよさが足の方からはい上がって、頭のてっぺんまでいっぱいになった。
ふわりと体が浮くような感覚。
頭の中が真っ白になって、私は夢中で誠にしがみついた。
「あっ!?」
真っ白な頭に、びりびりとした刺激が叩き込まれる。
「やっ、いやっ!」
それがあまりにも強すぎて、たえられずに拒絶する。
瞬間刺激は止んで、私はただぼろぼろと涙を流しながら走った後のように喘いでいた。
何があったのかわからないまま、私は誠の服を強く握りしめている。
「大丈夫か」
耳元で誠の声がする。
安心する声。
私は小さくうなずいて、ゆっくり手を離す。
涙でぼやけた視界に、誠の顔が映る。
そっと指で涙をぬぐわれる。
軽く触れるだけのキスをして、誠はそのまま私に抱きつく。
じっとお互いの体温を感じるだけの時間。
「動いていいか」
しばらくして、誠がささやく。
私はどきりとしながら誠の服をまた強く握って、うなずく。
ゆっくりと、でも最初に比べて早く、誠の腰が動く。
奥を突かれるたびに、さっきよりはましでも強い刺激が全身をかけぬける。
「んっ、あっ、あ……っ!」
もはや声を我慢することなんてできなくて、必死に刺激にたえながら誠にしがみつく。
下腹部がきゅうきゅうと締まる感覚。
刺激の中に少しずつ快感がまざる。
気持ちいい。
気づけば誠の腰の動きはどんどんと早くなって、
「ん……っ」
びく、と中で誠のが震えるのがわかった。
それがだんだんと硬くなくなって、ああ、ちゃんと気持ちよかったんだな、とほっとした。
ずる、と中からやわらかくなったそれが抜かれる。
「はぁー……」
誠はそのまま私の上に倒れこむ。
私は力の入らない腕で何とか誠を抱きしめる。
抱きしめ返されて、幸せだな、と思った。
「……緊張した」
ぼそ、と言った誠の言葉に私はきょとんとする。
そんなことを言う誠なんて初めて見た。
誠は言ってからしまったと思ったのか、そっぽを向く。
そんな誠が愛しくてしょうがない。
年上のくせに、たまにこうしてかわいくてたまらない瞬間があって。
私はそんな誠が大好きなのだ。
Fin.
かりんさんの書く小説は本当に可愛くて好きです。
これからも応援してます。
さん 2020年4月25日