彼と念願の初めてのあまあまえっち (Page 2)
かちゃと鍵を開けて、扉を開けて、誠と一緒に部屋に入る。
「夕飯は食べたんですか」
「うん」
「それはよかったです」
私も食べて帰ってきている以上、家にはあまり食べられるものがない。
誠はほい、とさっき私の頭に当てた箱を改めて渡す。
「……開けていいですか?」
「どーぞ」
どきどきしながらゆっくりときれいな包装をめくっていくと、
「わあ……」
中から出てきたのは小ぶりなピンクの石のついたネックレスで、……それは私の趣味にぴったりで。
私のことを考えてくれたんだ、と思うと心底誠のことが愛おしくなった。
「ありがとうございます。大事にしますね」
「おー……」
誠はそっぽを向く。
けれどこれは照れ隠しだと知っている。
ふふ、と笑うと、誠が私の方を見て、
「……誠?」
す、と私に近づくと、ネックレスの箱を取り上げて机に置く。
とまどっている私を軽く抱え上げると、驚いている間にベッドの上に放り出された。
「誠?あの……」
「改めて」
言葉を遮って、誠が口を開く。
「二十才。誕生日、おめでとう」
「あ、ありがとうございます……」
私の上に覆い被さるようにして見下ろしてくる誠の、今までにない雰囲気に少し怖くなる。
「美鈴」
熱のこもった目で、声で、名前を呼ばれて、私は、
「は、い……」
その熱に浮かされるように返事をしていた。
次の瞬間唇が合わさって、深く舌を差し入れられる。
口の中を誠の舌がかき乱して、私はそれに翻弄されるばかりだった。
ぼんやりとする頭で、気持ちいい、と思って、誠の背中に手を回す。
ぎゅ、と服をつかんだ。
そうしていないとどこかに溺れていってしまいそうで。
「ん……っ」
ふと気づくと、服の中に誠の手がある。
肌をやわらかく撫でていく手が、ぞわぞわと背筋に不思議な感覚を呼び起こす。
胸をゆっくりと触っていた誠は、きゅ、と胸の先をつまむ。
「あっ!?」
びく、と体が震える。
やっと離された口からは、今まで出したことのないような声が飛び出る。
自分の体で何が起こっているのかわからない。
怖くなって誠の顔を見ると、
「……っ」
普段めったに笑わない誠が微笑んでいて、それだけで顔が熱くなる。
「怖い?」
静かな問いかけに無言でうなずけば、誠は優しく頭を撫でてくれる。
しばらくそうして、私はもう大丈夫だと誠に言う。
そうすると、誠は今度は軽くキスをすると、首筋に唇をつけた。
舐められる感触と、手が肌をはう感触。
すでに頭が爆発しそうになりながら、何となくこれが気持ちいいということなんだろうなと理解する。
かりんさんの書く小説は本当に可愛くて好きです。
これからも応援してます。
さん 2020年4月25日