イケメンマスターの連続絶頂で暴かれる私

・作

市役所に勤務しているサナは、刺激のない退屈な毎日にうんざりしていた。彼氏を作りたくとも、元カレから言われた一言がトラウマになり中々踏み出せないでいる。そんなサナを見かねた女友達が、とあるバーを紹介してきて…

「お前とセックスしてると萎えるわ」

宮前サナ、二十五歳。年齢的には一番恋愛が楽しい時期なんだと思う。なのに私は、前の彼氏からいわれた言葉がトラウマになって、もう三年も彼氏がいない。

「サナ可愛いんだし、いつまでも引きずってるのはもったいないよ!」

すっかり女としての自信を無くしてる私を見かねた友達から紹介されたのは、何故か小洒落たバーだった。

とにかく行けばわかるからといわれ、私は緊張しながらそのバーの扉を開けたのだった。

「いらっしゃいませ」

そこは、こじんまりとした空間だった。店内にはカウンター席しかなく、居るのはバーテンダーらしい男性だけ。白いYシャツに黒いジレを身に付けた、いかにもバーテンといったお洒落な雰囲気の人。

艶々とした黒髪を後ろで一つに束ね、こちらを見るとにこりと微笑んだ。

初見のバーでおひとり様なんてただでさえ緊張するのに、こんな優しげなイケメンがいるなんて。

だからといって店を出て行く訳にも行かず、私はドキドキしながらカウンターに腰掛けた。

*****

「そうなんですよぉ。あれ守れこれ守れって規則が厳しくて」

「サナちゃん毎日頑張ってるんだね。偉いなぁよしよし」

「もうほんとヨウさん神様みたい!」

話し上手で聞き上手なバーテンダー・ヨウさんのおかげで、カクテルを三杯飲んだ頃にはすっかり緊張も解けた。

「サナちゃん可愛いから、職場でもモテるでしょ」

ヨウさんの言葉に、もうかなり酔いが回っていた私はぶんぶん首を横に振った。

「全然ですよ!ていうか私元カレのことがトラウマで次に進めなくて、誘われても断っちゃうんですよね」

お酒の力とヨウさんの雰囲気で、私はついぽろっと悩みを話してしまった。ヨウさんは茶化したりせず、凄く真剣に耳を傾けてくれて。

とうとう私は、初めて入ったバーで泣き出してしまったのだ。

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