拗らせ剣心君の愛情表現 (Page 6)
「気持ちよかった」
「わ、私も」
「そっか。よかった」
「あっ、その顔ずるい!」
「は?何が」
「だって…カッコよすぎるんだもん」
りんごみたいに真っ赤な顔でそんなこというから、俺のアレはまた完全に勃った。
「なぁ、桜子。これ見て」
「は!?も、もう無理だからね」
「桜子」
「無理だってば!」
「後で何でもいうこと聞く。めっちゃ甘やかすから。だから、ね?お願い」
「も、もぉ〜っ!」
あざとさ全開でおねだりすると、桜子は真っ赤な顔のままめちゃくちゃ小さく頷いた。
可愛すぎ、無理。マジでアレが爆発しそう。
桜子に覆い被さってキスしようとして、俺は直前で止める。
「剣心?」
「あのさ、桜子」
「うん」
「その、さ。結局、俺と付き合ってくれるんだよ…な?」
さっき勢いに任せて告白したし桜子も俺を好きだっていってくれたけど、付き合うことにまだオッケー貰ってない。何か急に不安になって、情けない声が出た。
「剣心…可愛い」
「は、はぁ!?バカにしてんのかよ!」
「違うよ!だってその顔めっちゃ可愛いんだもん!照れてるし耳赤いし」
「うっせぇバーカ!」
「ちょっと、彼女に向かってバカとかいわないでよね!」
「…彼女?」
「そう、でしょ?私達もう、ただの幼馴染じゃないよね?」
「彼女…そっか、彼女…」
やべ、嬉しすぎてまた泣きそうなんだけど。
「ねぇ、剣心。さっきさ、伊藤君がファーストキスの相手っていってたでしょ?それ、違うからね」
「は?」
いきなり他の男の名前が出てきて、急に体の熱が引いていく。そんな俺を見て、桜子は嬉しそうにしてる。
「私のファーストキスの相手、剣心だよ」
「え、お、俺?」
「中学の頃ね?剣心が私の部屋に来て寝てる時、しちゃった」
「…マジ」
「ふふっ、ごめんね?」
余裕で笑ってる桜子に、俺は今度こそ止めずにキスをした。
何だこれ。こんな嬉しいことある?つか、マジもっと早く告白してればよかった。ビビりでダッセェ、俺。
けどもう、絶対離さない。
「なぁ、また桜子からしてよ。いいだろ?俺の可愛い彼女さん」
「き、急にスイッチ入れないでよ!」
「んー、聞こえねぇ」
「ちょ、剣心!あ…っ」
散々拗らせた俺の初恋は、これから更に暴走するみたいだ。
Fin.
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